約 3,643,138 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2344.html
都市型ゆっくり達の受難 作 キャベツ頭(仮称です。ハチの人から改称しました) ※すっきり描写&スカトロ描写注意(そこまでハードじゃないと思います) 都市に生きるゆっくりは、人間が出すゴミを食料源とする。 家庭のゴミをつめたビニール袋を破かれる側にしてみれば、 そうした行為は迷惑極まりないわけで、即座に対策が講じられた。 「ゆっ!!きょうもゆっくりさがそうね!!」 「「「ゆっくりさがすよ!!!」」」 ニワトリよりも甲高く、耳ざわりなコーラス。ゆっくりれいむの一家だ。 メロンサイズの親一匹に、リンゴサイズの子三匹。子は皆れいむ種である。 これからゴミ荒らしにかかろうというわけで、やる気満々である。 「ちびちゃんたち、ゆっくりがんばってね!おかあさんはここでみてるからね!!」 「「「ゆっくりがんばるよ!!!」」」 ふてぶてしい顔つきでどっしりと構える親れいむ。 どうやらゴミ荒らしが、野生における狩りに等しい行為となっているらしく、 子れいむたちは今日がその「狩り」デビューの時らしかった。 「まずは、じゃまな“あみ”をくぐってね!!でないとちかづけないよ!!」 「「「ゆっくりりかいしたよ!!」」」 カラスよけの網をくぐって、ゴミ袋を食い荒らすと言うのが、 ゆっくりのやり方だった。そこで、第一の防波堤として、 特殊な素材で編み上げたネットが用いられた。 「ゆっくり、ゆっくり……ゆっ?」 勢い良く近づき、ネットをくぐろうとした一匹の子れいむ。 違和感をおぼえ、一歩飛びのいたが、既に遅かった。 その体には、格子状の切り込みが入り、うっすらと餡がにじみ出している。 「ゆぅああああああああ!!!いだいよおおおおおおおおおおお!!!」 「どぼじでええええええええええええ!!!!???」 素材としてピアノ線を用いたネットは、いともたやすく、 饅頭の体を切り裂いた。 ぱっくり、ぱっくりと幾つも傷口を開き、絶命する子れいむ。 「もうやだ!!おうちかえる!!!」 「ゆっ!!!まっで、いまがえっだら、ごはんがたべられないよ!!!」 この場を去るか否かで揉め始めた親子。 本当は子れいむたちの判断が正しかった。ここで第二の防衛システムが作動する。 「そんなにごはんがたべたいなら、おかあさんだけここにのこってよね!! れいむたちしにたくないよ!!」 「そうだよ!いじきたないおかあさんはゆっくりいつまでもここにいてね!!」 「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおお!!!?……ゆぴぴっ!!!!!」 仲間割れした親子。そこに高圧の冷水が吹き付ける。 しつこく居座るゆっくりを退治するのと、 ネットにかかって死んだゆっくりを掃除する為の、洗浄用スプリンクラーだ。 強烈な水圧の為、触れるそばからゆっくりは粉みじんになっていく。 「あ゛ああああああ!!!!!!おがーざ いぴぴぴっ!!!」 「どぼじでえええええええええ べべべべ!!!!」 無残な餡塊となったゆっくり一家は水の流れに乗り、道路脇の排水溝へ一直線。 道路も綺麗に洗うことができて、一石二鳥である。 このおかげで、路上のゴミ袋を狙うゆっくりは絶えていなくなった。 「ゆぅ~これじゃ、まりさたちちっともゆっくりできないよ!!」 「れいむもおなかぺこぺこだよ!!ゆっくりごはんがたべたいよ!!」 不満を爆発させる、ゆっくりまりさとゆっくりれいむ夫婦。 数日前から降り続く雨と、人間の仕掛けたトラップのせいで、 いつものように餌を取りに行くことが出来ず、飢餓状態となっている。 ドブに突き出した家庭用の排水管にもぐり込んで、 命を永らえたのだが、もはや飢えと渇きは耐え難かった。 当然、排水管の中には、何の蓄えもない。 「ねぇれいむ、このなかをさがしてみようよ!」 「ゆぅ~、そうだね。おそとはあめさんがふってるからしかたないね…」 本来、暗くてじめじめした場所を好まないゆっくり。 デリケートなれいむは特にそうで、乗り気ではなさそうだが、 このままじっとしていても埒が明かない。 疲れた体に鞭打って、のろのろと排水管をさかのぼる二匹のまんじゅう。 「ゆっ!?まりさ、あかりがみえるよ!!」 「ほんとう!!?これでゆっくりできるね!!!」 「ゆぅ~、でもたかくてとどかないよ!!! これじゃぜんぜんゆっくりできないよ!!!!」 見上げれば確かに光が見えるが、ほぼ垂直に伸びる管。 これを登っていくのは、かなり骨が折れそうである。 「れいむ、ゆっくりとまりさがふみだいになるよ! そうすれば、くだにひっかかってよじのぼれそうだよ!」 「ゆっくりりかいしたよ!」 まりさが下敷きになり、れいむがそこに飛び乗る。 饅頭にしては良く考えたもので、自らの体の特性を生かし、 ぎゅうぎゅう詰めの状態で、体を蠕動させることによって、 じわじわと管をのぼっていこうというのだ。 「ゆっくりのぼるよ!!」 のろまなれいむはまりさの助けを借りて、 まりさは自慢の跳躍で、うまく足がかりを得て、 二匹は順調に排水管をさかのぼってゆく。 体力のとぼしいれいむは、途中で何度も休息をとりつつ、 のぼり続けて、気が付けば管の出口にいた。 「まりさ、でぐちだよ!!れいむやったよ!!」 「ゆっくりいそいで、まりさもゆっくりさせてね!!」 まりさのくぐもった声。れいむはぶよぶよと体を動かし、 管から飛び出した。続いてまりさも、同じように飛び出る。 薄暗いその場所は、使われなくなった廃屋のトイレで、 その排水管は、和式の便器に繋がっていたのだった。 「ゆぅ~、やっとゆっくりできるね、れいむ!!」 「そうだね、まりさ!!やっぱりまりさはかしこいね!! れいむほれなおしちゃったよ!!」 「ゆぅ~ん、はずかしいよ…」 顔を赤らめ、恥じらいながらも、れいむの言葉に満更でもない様子のまりさ。 いつしか二個の饅頭は発情し、激しく体をこすり合わせ、 ぎとぎとした粘液にまみれている。 「んほおおおおおおおおおおおおおおお!!ばでぃざ!!!」 「きひいいいいいいいいいいいいいいい!!でいぶぅ!!!」 干上がった和式便器の中で愛を叫ぶ、つがいの饅頭。 そこに闖入する者があったが、二匹は気付く由もない。 「これ、お前さんたち」 「「んひひひひひひひひ、ほおおおおおおおおお」」 「これこれ」 「……ゆ゛っ゛!!!!???おじさんだれ!!!?」 「わしはこの家で雨宿りしているホームレスじゃ」 「れいむたちすっきりー!するんだからじゃましないでよね!!!」 「こりゃすまんすまん。しかし、雨で体が冷えて、催してきてのう」 「もよおす?もよおすってなあに?おいしいもの?」 「うーん、食ったことが無いからわからんのう。試してみるか?」 「「ゆっくりたべたいよ!!!」」 「よしよし。それじゃ、そこに座って待っておるんじゃ」 「「ゆっくりりかいしたよ!!!」 言うが早いか、尻をまくって突き出し、力みだす老人。 その様子に目を白黒させる二匹の饅頭だが、望みのものはすぐにやって来た。 「ゆっ!ゆっくりでてきたよ…」 「ゆっくりたべさせてね!!ゆっくりさせてね!!」 「こ、これはゆっくりできんほどの量じゃぞ…!!」 飛び出したのは、悪臭を放つ、暗褐色の巨大な塊だった。 それが、れいむの右顔面を直撃し、穿つ。 「ゆっくり、ゆっく…… づぶぶびびっ!!!」 「でいぶうううううううううううううう!!!」 恐るべき質量を持った、ゆっくり風に言えば、うんうんの塊は、 新幹線のような勢いで、れいむに激突した。 やわな饅頭が耐え切れるはずもなく、 れいむの顔面はいともたやすく吹き飛び、うんうんに混じってわからなくなった。 「ゆぎゃああああああああああああああああああ!!!!! いだいよおおおおおおおおおおおお!!!!!!!おうぢがえる!!! いまずぐがえる!!!!!」 「でいぶ!!!!!!!!でいぶ!!!!!!!!!!!!!!!!!」 「これはしばらく止まらんぞ!!東京から終点までノンストップじゃゾイ!」 便器にこんもりとしたうんうんの山ができあがり、 黒い新幹線はJR博多駅へ到着していた。 顔半分となったれいむは虫の息で、まりさもすっかりうんうんまみれである。 「いやあ、すっきりしたわい。おまえさんたち、味の方はどうじゃったかな?」 「ゆ……ゆっぐり…じねぇぇ……」 「……!…!…………!……」 まりさが悪態をつき、ハーフれいむがビクンビクンと痙攣して、 老人の言葉に答える。もはや、先は長くないだろう。 「よしよし。後は流して仕舞いじゃな」 その言葉とともに、老人が紐を引くと、赤さびた水が勢い良く噴射し、 すべてを押し流してゆく。幾度も紐を引いたので、 数分後には、すべてが綺麗に洗い流されていた。 「なんと、まだ水が出たとはのう。これで、わしもホームレス脱却じゃな」 つい先ほどまで、苦労してよじ登っていた管の中を、 ひどい臭いのする水とともに流されながら、まりさはひたすらに、 つがいのれいむのことを思っていた。 死ぬ前に、もう一度だけ、もう一度だけ「すっきりー!」をしたかった。 するはずだった。それが、すっきりしたのは、わけのわからないじじいだった。 目の前を、半分だけになったれいむが、うんうんとともに流れていく。 急速に近づく外の明かり。 まりさは、降り続く雨のことを思い出し、溶けはじめている体で、 なおも「どうしよう」などと考えたが、排水管から勢い良く飛び出して、 ドブの壁面に激突し、放射状の餡塊となった。 ほんの数秒前、同様の餡塊となったれいむの上に折り重なるようにして。 ドブに張り付いた、ふたつの饅頭。 しかし、その痕跡すら、後続の汚水が洗い流してしまうのだった。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3679.html
やったら身体能力の高いゆっくりが登場します。 ドスが登場します。 鬼井山、愛で兄等が登場しますが、直接手を下すことはありません。 「きよくただしいきめぇ丸でぇーす。広報ー、広報でーす。」 きめぇ丸が何やらチラシをばらまいています。一体どんなチラシなのでしょうか。 パラリ。 ――――――――――――――――――――――――――――― 村内対抗マラソン大会! 鬼井村から隣村までの10kmを走ります。 どなたでも出場OKです! 優勝された方には旬のお野菜山盛りセットをプレゼント! あなたも綺麗な景色を眺めながら 爽やかな汗を流しませんか? 奮ってご参加下さい! 主催:素晴らしき村長 協賛:ぶんぶんまるしんぶん ――――――――――――――――――――――――――――― ―――各々の家・鬼井山、愛で兄、虐姉 「広報です。」 「ん…?ああ、御苦労さま。何々…、“村内対抗マラソン大会”? …ッヒャア!山を一日中歩いて培った体力を愛で兄どもに見せつける良い機会だぜ!」 「はあ…。“村内対抗マラソン大会”か…。運動不足解消にはいいかもしれないね。」 「最近太ももがたるんできたし…。」 3人は参加を決意しました。 ―――所変わってゆっくりの巣 パラリ。 「ゆっ!なにかおちてきたよ!どすにほうこくするよ!!」 ここは一匹のドスが治める群れの巣。虐待鬼井山の脅威から逃れつつ、畑も荒らさない群れだったため 人間と争うことも無く、ゆっくりとした生活を送っていました。 文字が読めないドスまりさは参謀のぱちゅりーにチラシの解読をさせます。 「むきゅ!これには“まらそんたいかい”でいちばんになればおやさいがいっぱいもらえる、とかいてあるわ!!」 「“まらそん”?」 「ようするに、かけっこがながくなったようなものよ!」 お野菜がいっぱいもらえる。しかもかけっこに勝つだけで。 そう考えた群れ中のゆっくり達が勢いづきます。 「おやさいいっぱいたべたいよ!」 「まりさはかけっこがとくいなんだぜ!ほかのやつらなんていちころなんだぜ!!」 「みんなではしればかったもどうぜんね!ゲラゲラゲラ!」 「これでゆっくりできるんだね、わかるよーー!!」 「どすたちは“まらそんたいかい”にでるよ!」 「えいえいゆーーーー!!!!!!」 当日。 『それでは村内対抗マラソン大会を開会いたします!各選手はスタート位置についてください!』 ついにマラソン大会本番です。参加人数は3人+6匹。どうなってるんでしょうねこの村。 「おぉ、愛で兄。お前も出場するのか。」 「はい。手加減はしないからね。」 「ゆっくり走りましょう。ゆっくり。」 人間さんたちがレース前の会話をしています。 一方ゆっくり達はというと…。 「みんな!なにがなんでもゆうしょうしてね!ひとりでもいちいになれば、みんながゆっくりできるからね!!」 「「「「「ゆっくりりかいしたよ!!!」」」」」 「おやさいか…。ゆへへ、わらいがとまらないよ!!」 「まりさがんばるんだぜ!!ありすはおうえんよろしくなんだぜ!」 「ありすのあたまのおちびちゃんもおうえんしてるわ。がんばってね、だーりん!!」 「むきゅ、みんなできょうりょくすればこわくないわ!」 お野菜を手に入れるため、円陣を組んで気合いを入れていました。 出場するのはどすまりさ、まりさ、れいむ、ちぇん、ぱちゅりー、そしてみょんです。 これだけ出場するのだから圧倒的有利に違いない、下手な鉄砲数うちゃ当たる。ドスの案でした。 さらに抜きんでて体力のあるまりさがいる…。完璧だ、と出場ゆっくり全員が確信していました。 さあ、いよいよスタートです。 『位置について…』 パーン!ドドドドドドドドド………「わかるよおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ,,,,,,,,,,,,,,,..............」 「うおっ速っ!」 スタートで先頭に立ったのはちぇん。 まさにゆっくりらしからぬスピードで疾走していきました。速さのあまり砂煙が立っています。 おそらくゆリンピックの100m走選手も顔負けでしょう。 「まってちぇん!ぺーすはいぶんをかんがえるのよ!!」 しかしちぇんはもうぱちゅりーの声が聞こえないほどかなたに走っていってしまいました。そして べちっ…。べちっ…。 「ゆ゛っ…、ゆ゛っ…、わがらだいよ゛ぉぉぉぉぉぉ………。ゲホゲホッ!!!」 10kmもあるのに序盤の序盤から全力疾走してしまっては完走できる訳がありません。 ちぇんのペースはどんどんと落ち込み、 べちっ…べちっ…バチン!! 「ぼうだべ…。ぎぶあっぶだよ゛ぉぉぉ…。」 ついにちぇんは顔面から地面に倒れこみ、餡子を吐き出してしまいました。 ちぇん…脱落 残り8人 3km地点… レースはまだまだ始まったばかりです。 先頭に鬼井山、まりさ。その次に愛で兄。真中にみょん、れいむ、どすまりさ。最後に虐姉とぱちゅりーが続きます。 さて、コースは平坦な砂利道。石が所々に転がっています、 人間にしてみればそう大した障害ではありませんが、ゆっくりにとっては脅威となります。 「ゆっと!ゆへへ、こんないしっころまりささまにはきかないんだぜ!」 まりさは身軽に石をかわし、鬼井山についていきます。 「ゆゆゆ、いしさんがたくさんあるよ!よけていこうね!!そろーりそろーり…。」 「いたいのはいやだからね!そろーりそろーり…。」 れいむとどすまりさはゆっくりゆっくりと石をよけた後、一生懸命跳ねていきました。 しかしここでアクシデントが発生! ギュッ! 「ま゛ら゛べに゛ずっっ!!!??」 みょんが石ころをふんづけてしまったようです。 痛みのあまり、みょんは立ち止まってしまいました。それを見ていた審判がみょんに駆け寄ります。 「大丈夫ですか?まだ走れますか?」 「ぺに…ぺにっぺに!まらちーんぽ!ちん、、ちん、ちーんぽ!!!」 「…???」 みょん以外のゆっくりだったら意思疎通ができてまだ良かったかもしれません。 ですが残念ながらみょんはヒワイな単語しかしゃべれません。審判はみょんの言っていることが理解できませんでしたが、 怪我をしているようだったので一応みょんを救護室に連れていきました。 みょんは審判に無礼な発言をしてしまい、スポーツマンシップにのっとっていないという事で失格です。 すべてのスポーツの基本ですね。即刻退場を命令されてしまいました。 群れに帰ったあとは石をふんづけた事も合わせて 「このむだなしっかくをしたくずゆっくり!」 とハブられるに違いありません。 それに足に穴空いちゃったからもう歩けないでしょう。かわいそうに。 みょん…脱落 残り7人 5km地点… そろそろ大きな差が付いてくるころでしょうか。ですが未だ順位に変化はありません。 先頭に鬼井山、次にまりさ、愛で兄、れいむ、どすまりさ、虐姉にぱちゅりーです。 中間地点、給水ポイントに入ります。 パシッ!「ソレ!ゴクゴク…。」 ピョン!「ゆっ!ゴクゴク…。」 パシッ!「気温は32度…。優勝するためには確実に給水しておかないと…。ゴクゴク。」 三人とも無事に給水を終えました。続いてはれいむとどすまりさ。 「ごーくごーく…。うめっ!これめっちゃうめっ!ごーくごーく!」 「どぼじてでいぶのぶんまでのんじゃうのおおおおぉぉぉぉぉ!!!!」 お水があまりにおいしかったのか、どすまりさはれいむの分の水も飲んでしまいました。 どすまりさは軽快なステップで跳ねていきました。れいむは見るに堪えないステップで跳ねていきました。 やがて見るに堪えないステップは余りに奇妙でこの世のものとは思えないステップに変わり、れいむはついに倒れこんでしまいました。 続いてやってきたのは虐姉。ぱちゅりーはだいぶ遅れています。 「この炎天下の中、レースに勝つには給水が欠かせないわ……もつれた!!??」 「あぎゃああああああ!!!!???」ガッシャアアアン!!! ああっ虐姉さん転倒!給水ポイントに激突してしまいました! 「そ、そんな…。誰よりも給水ポイントに激突することなど無かったこの私が…。」 ぎゃ…虐姉さあああああん!!! 「さようなら…。お野菜山盛りの夢は他の誰かに託します。私の棺に入れてください…。」 ゆっくりの虐待漫画にはまりすぎて最近では普通のまんじゅうを見ただけで興奮してしまうという虐姉さあああああん!!! ………… 「むぎゅ…、やっとゲホ…きゅうすいぽいんとにきたわ…。」 ぱちゅりーはもともと病弱な個体です。ここまで来れたのはまさにぱちゅりーの根性と言えるでしょう。 ようやっと給水ポイントに来ましたが既にそこは瓦礫の山。これでは給水できません。 「どぼじできゅうすいぽいんとがこわれてるのおおおおおおおお!!!!!!?????」 その瞬間、ぱちゅりーの中で何かが弾けました。 「ゲホッ!!!エ゛ッ…エ゛ッ…ムギュエ゛エ゛エ゛エ゛!!!!!!」 さっきも言ったとおり、ぱちゅりーは体がきわめて貧弱です。自身もマラソンに出場しようなどということがそもそも無茶だったのです。 ぱちゅりーはそこでこと切れてしまいました。 れいむ、虐姉、ぱちゅりー…脱落 残り4人 7km地点… レースもいよいよ佳境に入ってきました。現在は上り坂、そこをまりさが懸命に跳ねています。 「ゆっへっへ!おにいさん!このままついていってさいごにぬいてやるんだぜ!!」 「くっ…。まさかゆっくりごときがここまでやるとは…。」 「まだまだゆっくりには不思議が多いってことですよ!」 さすがにお兄さん二人組も焦り気味です。 まりさはぽいんぽいんと二人をあおります。その横にはスィーに乗ったまりさの伴侶、ありすが現れました。 「だああああありーーーん!!がんばってぇえ!ゆうしょうしたらゆっくりすっきりしましょおねえええぇぇぇ!!!」 「ゆぅぅ~ん!!ありすありがとうなんだぜぇ!!がんばるんだぜえぇぇ!!」 植物型にんっしんをしているありすはまりさの横にぴったりとつき、スィーで追いかけながら応援しています。が…。 ピピー!!! 審判の笛が鳴り響きました。 「ゆっ!しんぱんさん、なんなんだぜ!?まりさはいまはしってるんだからじゃまするんじゃないんだぜ!!」 「まりささん、ありすさん。伴走により失格です。」 「ばんそう!?なんなんだぜそれは!?」 解説お姉さんの解説コォナ~☆ 「マラソンや駅伝での伴走、つまり応援者が選手の横で一緒に走るのは普通禁止されているの。 他の選手の邪魔になるからね。 だからマラソンの応援をする時には十分に気をつけてね。 これをやると失格になっちゃうわよ…。」 おわり ルールブックを読み上げられたまりさは思わずありすに駆け寄りました。 「どぼじでよごにづいでぎぢゃっだのお゛お゛お゛ぉぉぉぉぉ!!!!」 「ぞんなのじらだいわよ゛お゛お゛お゛おおおおぉぉぉぉ!!!! ばりざだっでよ゛ろごんでだでっじょぉぉぉぉぉ!!!!????」 「ばかなありずはじねええええええ!!!!!」 さっきまで仲良しだったのに喧嘩を始めてしまいました。 個体的にはまりさの方が上のはずですが、既に7km走ったあと。体力を相当消耗しているのでまりさは確実に負けます。 まあありすも頭の上の赤ゆっくりがどんどん落っこちてることに気付かないのでどっこいどっこいですが。 ご冥福をお祈りいたしまーす。 まりさ…脱落 残り3人 ラストの下り坂!… お兄さん二人組が熾烈な争いを繰り広げています! はたしてどちらが優勝するのでしょ…う………か? 「まりさがゆっくりするんだよおおおおおおおお!!!!!!!」 「むぎゅ!」 「ふぎゅ!」 どすまりさはその丸い体を生かして一気に坂を転がり下りて行きました。 お兄さん二人組は不意の事態に対応できず、どすまりさに轢かれてしまいました。 フィクション補正によってダメージは軽減されたものの、もうどすまりさには追いつけません。 ペラペラになった体は風にゆられてどこかに飛んで行ってしまいました。 鬼井山、愛で兄…脱落 残り1人 ………………… 『ゴーーーーール!!!!!優勝はどすまりさーーーー!!!!!』 「ゆうううううう!!!!!やったよおおおおおお!!!!!!!」 まさかの事態に隣村では歓声が挙がります! まさか、まさかゆっくりがマラソンで人間に勝つとは!!四方八方から拍手が飛んできました。 『では選手の皆さんはゼッケンを返却して退場してくださーい。ん?』 『ゼッケンつけてねえじゃん。』 え?え?うそだ、うそでしょ? やっとのおもいでゆうしょうしたのに?おやさいがてにはいるはずなのに? じゅっきろなんてながいきょりをはしってきたのに? いままでのくろうは みずのあわ? 『うん。』 ゼッケンをつけていなかった 他人のぶんの水を飲んだ お兄さん二人を轢いた どすまりさ…脱落 残り0人 大会終了後… 「ゆうう…。けっきょくおやさいがてにはいらなかったよ… どぼじですにだれもいないのおおおおおおおおおおお!!!!!??????」 みんな大会でこと切れたり歩けなくなったりしてしまったので当然です。 「……ユヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! ユッハハハハハハハハハアアアハハハハハハハハハhhhhhhh!!!!!!!! ヒイイイイイイイイイイギイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!?? イイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ イイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ イイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ ゲボラッ!!!」 どすまりさは歓喜から絶望に叩き落とされた事に耐えられず、我を失ってついに餡子を吐き出して絶命してしまいました。 ……………………… 「きよくただしいきめぇ丸でございます。 今日行われたマラソン大会は波乱の展開となりました。 選手が全滅しました。」 おまけ 『ゼッケンつけてねえじゃん。審判さーん!ゼッケン付けてあげてくださーい!』 4人の審判が大きなゼッケンを持ってきてどすまりさの下腹部にピンをとめはじめました。 「ゆいいいいいいっっっ!!!?? いだいいだいいだいいだいいだいいだいいいいいいいっっっっ!!!!!!!」 おまけおわり あとがき 東京マラソンが近いということで、マラソンをテーマにしてみました。 ゆっくりがマラソンやったらペース配分失敗したりポカやらかすんだろうな… ということを考えながら書きました。 とりあえず以前から考えてたアイデアを消化できたので満足です。 ちなみに自分の専門は110mハードルだったよ! byロデイ
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4946.html
ゆっくりぴこぴこ2 書いた人 超伝導ありす 前作、ゆっくりぴこぴこ(fuku5263.txt)の続編となります。 単独でも読めますが、前作のキャラが出てきます。 このSSは以下の要素を含みます。苦手な方は読むのをお控えください。 ぴこぴこ 罪のないゆっくりがひどい目に遭います 死なないゆっくりがいます レイパー??ありすが登場します ゆっくりの交尾シーン(ぺにまむ無し設定) ここは、とあるゆっくりの巣。 その中では、今まさに新たな命が産み落とされようとしていた。 「そろそろうまれるよ!まりさ!」 「ゆっくりしたあかちゃんだといいね!れいむ!」 ぴこぴこ。 そこには、れいむとまりさ、二匹のゆっくりが住んでいた。 二匹はつがいである。 れいむの頭には、一本の茎が生えていて、だらんと垂れている。 その茎には、まるで果実のように、目を閉じたいくつもの赤ゆっくりが成っていた。 大きさは3cmほど。 植物型出産では標準的な大きさだ。 「ゆっくりうまれてね!いそがなくてもいいよ!」 自らの分身たる新しい命を、うっとりと見上げるまりさ。 ずっと苦楽と共にして来たれいむが子を産み、自分はこれから父親になる……。 この充足感は、何事にも代え難いゆっくりした気持ちのようだ。 そうしているうちに、赤ゆっくりたちが体をプルプルと震わせ始める。 運よく安全なにんっしんっ期間に恵まれた、母れいむ。 彼女が分け与えた餡子には、夢と希望がいっぱい詰まっている。 ゆっくり生まれてとは言うけれど。 早く生まれて、おかーさん、おとーさんとすりすりしたい。 おいしいご飯をむしゃむしゃ食べて、ゆっくりお歌を歌いたい。 赤ゆっくりたちは一生懸命に体を震わせ、茎と自分を切り離そうとしていた。 ぽとん。 と、最初に地面に降り立ったのは、赤れいむ。 ころころと転がって衝撃を緩和すると、ぱちくり!と目を開き、周囲を見渡してむくりと起き上がる。 そして。 「ゆっきゅりしちぇいってにぇ!!」 ぴこぴこ! 母親へと振り向き産声を上げた赤れいむは、喜びを表現するために、自らの両脇にあるもみあげを前後に振り。 「ゆっくりしていってね!!」 ぴこぴこぴこっ!! それを受けて母親になったれいむも、もみあげを何度も振ってそれに応えた。 「れいむぅぅぅ!ゆっくりしたあかちゃんだね!!」 それを見て、父親となったまりさも、自慢の三つ編みを振り始めた。 こちらは、れいむのもみあげよりもずっと長いので、先端だけをぴこぴこと器用に振っている。 「ゆっきゅりしちぇいってにぇ!」 次々と生まれ、同じようにもみあげや三つ編みを振る、赤ゆっくりたち。 赤れいむが三匹、赤まりさが三匹と続き、残るは赤れいむ一匹だ。 末っ子となる赤れいむも、頑張って体を震わせ、地面に降り立つと。 「ゆっきゅりしちぇいってにぇ!!」 大きな目をぱちくり開き、姉たちに倣って笑顔を振りまいた。 しかし。 「ゆっ?ゆっくりしていってね?」 末っ子れいむの姿を見て、戸惑う両親と姉たち。 なんだろう?この子だけはゆっくり出来ていない気がする。 「ゆっくちしちぇね!れいむ!」 そこで長女れいむは、末っ子れいむに更なるゆっくりを促してみた。 「ゆっ?」 心の中に、ハテナマークを思い浮かべる、末っ子れいむ。 生まれた喜びを表すために、満面の笑みとゆっくりの根源に関わる台詞を口にした。 幸せな未来を夢見て、両親と姉妹に恵まれた喜びに満たされた。 これ以上、どうゆっくりしろというのか。 「ゆっきゅりしちぇいってにぇ!!!」 人間が首を傾げるように、体を斜めに傾けながら、先ほどよりもっと大きな声で呼びかける。 末っ子れいむは半信半疑ながら、精一杯のゆっくりを体現しようとしたのだ。 『ゆううう!?』 ところが、それを見た両親と姉たちは、悲鳴を上げて一箇所に集まった。 末っ子がゆっくり出来ない理由に、気づいてしまったからだ。 ぴこぴこぴこっ!ぴーん!! 「ゆっくりできないこだよ!」 「いもうちょとは、ゆっくちできないよ!」 今まで嬉しそうにしていた、末っ子れいむ以外の家族たちは、一斉に髪を振るのを止め。 代わりに、れいむ種はもみあげを、まりさ種は三つ編みの先端を『ボッ』っと膨らませた。 まるで怒った猫が、尻尾を膨らませたかのようだ。 それは威嚇のポーズ。 なぜなら末っ子れいむは、もみあげを振る事が出来ない子、ゆっくり出来ない子だったからだった。 「どうしちぇぇぇ!?」 愛してくれるはずの家族に総スカンされ、驚きの声を上げる末っ子れいむ。 それどころか、家族がなぜ自分を否定するのか、その理由さえ分からない。 『ぴこぴこ』は意識して振っているものではないからだ。 「ゆっくりできないこは、れいむのあかちゃんじゃないよ!!」 「れいみゅは、こんなにゆっきゅりしちぇるのにぃぃ!!」 実の母親から、汚物を見るような目で見られ、悲しみに顔が歪んでいく末っ子れいむ。 母れいむは、六匹の正常な赤ちゃんに視線を移すと、満面の笑顔を浮かべ。 「さあ、れいむのあかちゃんたちは、ごはんにしようね!!」 「かぞくでゆっくりしようね!」 こめかみに力を入れて、頭に付いていた茎を地面に落とした。 「とってもおいしいおかーさんのくきが、さいしょのごはんだよ!」 「ゆっくちできしょうだよ!」 母れいむの前に六匹の赤れいむ・赤まりさが集まった。 嬉しそうにぴこぴこする、赤ゆっくりたち。 「れいみゅもゆっきゅりさしちぇにぇ!?」 それを見て、末っ子れいむも輪の中に飛び込もうとする。 だが、すかさず父まりさが、目の前に背を向けたまま立ちふさがった。 「ゆぴぃっ?」 父まりさの背中に弾き返される、末っ子れいむの体。 「れいみゅも!れいみゅもぉ!」 末っ子れいむはすぐに起き上がると、父まりさの背中に声を掛ける。 だが、父まりさも、そして母れいむも返事をすることはなかった。 とりあえずゆっくりしたい両親は、末っ子れいむを見なかった事にしたのである。 「あかちゃんたちも、おかーさんになったら、くきをたべさせてあげるんだよ!」 「すこしだけまっててね!いま、おかーさんがやわらかくしてあげるからね!!」 母れいむは茎を口に含み、咀嚼しはじめた。 生まれたばかりの赤ちゃんゆっくりは、噛む力が弱い。 親が柔らかくして食べさせてあげるのだ。 「さあ、ゆっくりたべてね!」 母れいむが吐き出した、ペースト化された茎に群がる、赤ちゃんゆっくりたち。 『むーちゃむーちゃ、しあわせしぇぇぇ!』 赤ゆっくりたちは口を揃えて、初めて食べたご飯の味に感動した。 ほのかに甘く、そして瑞々しい草の味。 しかも、笑顔の両親に囲まれて、餡子を分け合う姉妹と頬を寄せ合って、これ以上の幸せはないというもの。 「ゆえ、ゆえええええん!!」 一方、末っ子まりさは、父まりさの背後で泣いていた。 末っ子れいむにとっては、これ以上の不幸はない。 生まれた途端に、いらない子だと突き放され、ご飯にすらありつけないのだ。 しかも、感極まったにも関わらず、末っ子れいむのもみあげはいまだ無反応。 「うるさいよ!!」 途端、父まりさが振り向き、末っ子れいむを三つ編みで弾き飛ばした。 末っ子れいむの体は放物線を描いて飛び、砂糖味の涙がそれを追う。 巣の壁際に追いやられたれいむは、思わず口をつぐみ、しかし泣きやむこともできない。 「ゆぎっ、ゆひっ」 大声を出してはまた飛ばされてしまう……。 末っ子れいむは恐怖に怯え、小さくむせび泣くしかなかった。 やがて姉たちは食事を終え、お腹いっぱいになる。 満腹になった赤子がすることといえば、一つだ。 「ゆふぅ、れいみゅ、ねみゅくなってきちゃよ…」 「まりしゃもねりゅよ」 「おかーしゃんといっしょにねりゅからね…」 姉たちは、母れいむに寄り添いまぶたを落とす。 「ゆふふふ!ゆっくりおねむしてね、れいむのあかちゃんたち!」 それを見届け、満足げな顔を浮かべる、母れいむと父まりさ。 しかし赤ちゃん達が寝静まると、今度は代わりに耳障りな声が聞こえてくる。 末っ子れいむの泣き声だ。 「まだいたの?ゆっくりできないこは、どこかへいってね!?」 無茶な要求をする、父まりさ。 生まれたばかりの赤ちゃんが、自ら外に出て行くという選択肢を思いつくはずがない。 それに外に出ようとしても、巣の出入り口には成体ゆっくりの力でがっちりと蓋がしてあった。 「まりさ!あのこがいると、あかちゃんたちもゆっくりできないよ!」 「ゆっくりりかいしたよ!」 母れいむは『ゆっくりできる子』に寄り添われたまま、身動きが取れない。 代わりに父まりさが、末っ子れいむの居る、巣の壁際へとにじり寄った。 迫ってくるのは、大きな顔。 父まりさは、不機嫌そうに三つ編みをぶうん、ぶうん、と揺らしている。 殺される!! 末っ子れいむはガチガチと歯を鳴らしながら必死に考え、そして気づいた。 自分と、姉達の違いに。 しかし、末っ子れいむはもみあげを動かすことは出来なかった。 そうなれば、することは一つ。 「ゆっきゅりすりゅよ!ゆっきゅりすりゅよ!!」 末っ子れいむは、体を激しく前後に動かし始める。 反動で、もみあげを振ろうというのである。 赤ゆっくりにしては、よく考えたものだ。 否、生き残るために自然に体が動いたというべきか。 末っ子れいむは、体を動かし続ける。 何度も、何度も。 すると、わずかながらもみあげが前後に揺れたのだ。 それを見て、父まりさの表情が、少しだけ緩んだ。 「ゆゆっ!あかちゃんはすこしだけどゆっくりしてるね!」 「ゆっくりできるなら、ごはんをあげてね、まりさ」 母れいむもそれを見届けると、父まりさに指示をした。 父まりさは頷き、巣の奥の食料庫へと向かう。 自分の努力が認められたと思った末っ子れいむは、動きをやめ、ぺたんと地面に倒れてしまった。 本来なら何も考えずゆっくりできるはずの、赤ゆっくり。 その体に、激しい運動に耐える体力が、最初から備わっているはずもない。 もう一歩も跳ねられないような疲労感に襲われる、末っ子れいむの前に。 ぺっ。 父まりさが吐き落としたのは、咀嚼されていない苦い草だった。 ゆっくりが好んで食べる事のない、苦い草。 それでもいざという時の為に、聡明なまりさが少しだけ貯めていたのである。 父まりさは、にこりと笑って。 「ほんとうにゆっくりできたら、おいしいごはんをたべさせてあげるからね。がんばってね!」 そう言って背を向けた。 「ゆぐっ、ゆぐっ…ゆぐぐぐぐ…」 父まりさは時分の努力を認めてくれたわけではなかった。 執行猶予を与えたに過ぎなかったのだ。 再び絶望感に打ちひしがれながら、食欲には勝てず、泣きながら舌を伸ばす末っ子れいむ。 苦い草の一部を口に含み。 しかし噛み切れず、横に倒れた体勢のまま、咀嚼を始める。 「む……ちゃ……むひ……に、にぎゃいぃぃぃ」 まだ硬い物は噛み切れない赤ゆっくりに、この仕打ちは最悪のものだった。 噛めば噛むほど苦い汁が口の中に広がり、何度噛んでも噛み切れず。 仕舞いには何時までも残った味気ない繊維をかみ続けなければならないからだ。 苦い汁だけでは、腹は膨れない。 すでに疲労は限界だった。 末っ子れいむは、繊維をかみ締めながら、やがて気絶するかのように眠りにつくのだった。 翌日。 「ゆっくち…しちぇいってにぇ?」 末っ子れいむは目が覚めると、本能的に朝の挨拶を口にする。 ただしそれは、控えめで辺りをうかがいながらの挨拶だ。 家族に自分を否定された恐怖は、今もなお末っ子れいむの心にしっかりと刻まれている。 そして当然の如く、誰も返事はしてくれなかった。 姉たちはすでに朝食を終え、楽しそうに遊んでいた。 母親が噛み砕いてくれたご飯をたっぷり食べて、姉妹同士でコロコロ転がったり追いかけっこをしたり。 父まりさが狩りに出ている間、育児を任された母れいむはうっとりとその光景を眺めていた。 「ゆぐっ…」 末っ子れいむは仕方なく、苦い草を口に含む。 相も変わらず繊維は硬く、なかなか飲み込むこともできない。 姉たちよりも何十倍も口を動かしているのに、空腹が満たされることはなかった。 「おかーしゃん!れいみゅたち、おなきゃがしゅいちゃよ!」 「まっててね、あかちゃんたち!すぐにおいしいごはんをよういするからね!!」 赤ゆっくりは体が小さく、栄養を一度にたくさん貯めておくことができない。 そのため、一日に何度も食事を取る。 「むーちゃ、むーちゃ!しあわしぇ~!!」 その幸せそうな喧騒をBGMに、末っ子れいむは草を食み続けていた。 いつまでも。 午後になると、父まりさが狩りから帰ってくる。 「きょうもたいりょうだったよ!あかちゃんたちのためにがんばったよ!」 「おとーしゃん、おきゃえりなさい!」 「おとーしゃんは、すぎょいね!!」 頬をぱんぱんにして、餌を調達してきた父まりさを出迎える子供たち。 しかし、その中に末っ子れいむの姿はない。 『ゆっくりしていってね!!』 ぴこぴこぴこっ! 頑張った父まりさを称え、お決まりの大合唱をする一家。 「ゆっ、ゆっくちしちぇいってにぇ?」 少し遅れて末っ子れいむがぼそぼそと呟き、父まりさの顔をちらりと見上げた。 対して父まりさも末っ子れいむを見返し、険しい表情を浮かべる。 「ゆっくち!ゆっくちしてりゅよ!!」 末っ子れいむは昨日と同じように、慌てて体を揺すり始める。 ぴこぴこ、とまではいかずとも、それなりに揺れる末っ子れいむのもみあげ。 「さあ、赤ちゃんたち!おとーさんとゆっくりあそぼうね!」 父まりさは、ふいっと視線を戻し、満面の笑顔をゆっくり出来る赤ちゃんゆっくりたちだけに向けるのだった。 末っ子れいむの生活は、ずっとそんな調子で続いた。 姉たちが幸せそうに食事をしている最中も、ひたすら硬い草の繊維を噛み切る事に専念し。 姉たちが眠る頃、末っ子れいむは一人誰にも寄り添えず、疲れきって倒れ。 時折、親と目線が合うと、媚びへつらうかのように体を激しく振って、もみあげを動かす。 地獄のような日々は続いた。 両親は、末っ子れいむをすぐには追い出さなかった。 自ら手を下すのが嫌だったのか、あるいは必死な末っ子れいむに同情したのか。 それでも数日経つと、群れには末っ子れいむの悪い噂が広がり始めていた。 れいむの末っ子はゆっくり出来ない。 もしかしたら、親もゆっくり出来ないのかもしれない。 そんな噂が広がり始めると、両親の態度はさらに悪化した。 もう体を激しく揺さぶっても、その表情が和らぐことはない。 そして……。 「やっぱりれいむは、ゆっくりできなかったね!やっぱりれいむのあかちゃんじゃなかったね!!」 「れいむはいらないこだよ!とっとと、めのまえからきえてね!!」 生まれてから七日後、とうとう末っ子れいむは、父まりさに外に放り投げられてしまった。 「れいみゅはゆっくちしてりゅよおおお!!れいみゅはれいみゅおかーしゃんの…!!」 バタン。 慌てて巣に戻ろうとしますが、出入り口にはフタをされてしまう。 「ゆううう!れいみゅはおかーしゃんのあかちゃんなのにいいいい!!」 しばらく泣いていた末っ子れいむは、やがて後ろから近づいてくる影に気づいた。 「むきゅ。あなたがゆっくりできないれいむね!」 「ゆう?」 末っ子れいむが振り返ると、そこにはぱちゅりーが立っていた。 しかし、そのぱちゅりーも笑顔には程遠い憤怒の表情。 「ぴこぴこできないこは、あくまのこよ!はやくむれからでていってね!」 「ゆひっ?」 見れば、ぱちゅりーも両方に垂らした髪をくねくねさせていた。 そして振り向くことで、末っ子れいむは周囲に沢山のゆっくりが居ることに始めて気づく。 両親の巣は、群れのほぼ中央に近くにあり、巣の外には常に仲間の往来があった。 そのすべてがれいむ種やぱちゅりー種のように、垂らした髪を振っていた。 また、垂らした髪が無い種類のゆっくりは、気を逆立ててゆらゆらとさせている。 この群れでは、すべてのゆっくりが何らかの形で髪を揺らしている。 ここは、ぴこぴこゆっくりの群れだったのだ。 「ゆひああああ!?」 今までは両親の手前、もみあげを振ることだけを考えてきた末っ子れいむ。 けれども落ち着いて考えてみると、それが正常であるとは到底思えなかった。 ぴこぴこなんて、ゆっくりできない。 「みんなゆっきゅりしちぇないよおおおお!!」 周囲の冷たい視線から、逃げ出すように跳ね始めた末っ子れいむ。 体はまだ小さく、どこへ行けばいいかも分からない。 けれど、とにかく跳ね続けた。 ぽすん。 その途中。 末っ子れいむは柔らかい何かに受け止められ、それを見上げる。 「あら、れいむがゆっくりできないれいむかしら?」 そこには、一匹のありすが居た。 末っ子れいむは、ありすの下膨れにぶつかったのだ。 ありすは髪を逆立て、ゆらゆらと揺らしてはいなかった。 それだけではない。 ありすは笑顔で末っ子れいむを見つめていたのだ。 が。 そのありすを見て、末っ子れいむを視線で追っていた群れの仲間達は一斉に目を背けた。 まるで、その存在が禁忌であるかのように。 「だいじょうぶよ、れいむ。ありすはぴこぴこできなくても、きつくあたったりはしないわ」 「ゆ?……ほんちょう?」 「ええ、ほんとうよ」 その笑顔にほだされて、わずかに笑みを取り戻す末っ子れいむ。 「ゆっくりしていってね!!」 「ゆ…ゆっきゅりしていっちぇにぇ!」 ありすは、親愛の印である、いつものフレーズを、高らかに口にする。 末っ子れいむはやや遅れてから返事をして。 ようやく自分が求められていることを実感し始めた。 「むれのなかにいてはきけんだわ。きょうからありすがれいむのおかーさんになってあげるわね」 「おかーしゃんに?」 「ええ。たくさん、たくさん、ゆっくりさせてあげるわ」 ぽろりぽろりと、末っ子れいむの瞳から涙の雫がこぼれた。 家族から見放され、群れのゆっくりからも疎まれ、絶望していた心に差し込む一条の光。 「ゆっくちできりゅの!?れいみゅはゆっくちしちぇいいの!?」 「もちろんよ!」 ありすは末っ子れいむの頭を優しく銜えて持ち上げる。 一瞬、びくりと震えた末っ子れいむだが、その動作が優しい事に驚き、嬉しくなった。 「さあ、ありすのおうちにかえりましょうね!そこはれいむのおうちでもあるわ!」 「ゆっきゅり!ゆっきゅりすりゅよ!!」 末っ子れいむは舞い上がっていた。 実の母親ではないにしても、自分の母親になってくれるゆっくりに巡り会えたのだから。 「ゆっきゅり~♪きょうはゆっきゅりのひ~♪」 しかし、末っ子れいむは気づいていなかった。 ありすの背中では、束ねられた髪が牙を剥いた蛇のようにゆらゆらと揺れていたことに。 ありすの巣では、二匹のゆっくりが待っていた。 「ゆっくりおかえりなさい!」 「おかえりなさい、ありすおかーさま!」 そこに居たのは、末っ子れいむよりずっと大きい、子まりさと子ぱちゅりー。 「ありすのおちびちゃんたち!きょうから、れいむがあたらしい、いもうとよ!なかよくしてね!」 「よろしくね、れいむ!!」 「わかったわ、おかーさま!」 ありすが末っ子れいむを地面に降ろし、紹介すると、二匹の子ゆっくりは快く引き受けた。 「れいむはかわいいね!すりすりさせてね!!」 「むきゅ、ぱちゅりーはぺろぺろしてあげるわ」 「や、やめちぇにぇ!?」 末っ子れいむは、すぐにはその二匹が姉である実感がわかなかった。 今までの家族の仕打ちから、姉妹が愛すべき存在である事も忘れていた。 しかし、二匹は硬直する末っ子れいむに構わず、スキンシップを図る。 「すーりすーり。きもちいい?」 「ぺーろぺーろ。どうかしら?」 末っ子れいむにとっては、これが初めての同属とのスキンシップとなった。 体は正直なもので、初めてのすりすりとぺろぺろは、思いの外気持ちよく。 「ゆひゅひゅひゅ、くしゅぐっちゃいよ」 末っ子れいむは、すぐに心地よい快感に酔いしれた。 「まりさのことは、おねーさんとよんでね!」 「ぱちゅりーもよ!」 「ゆっきゅりりかいしちゃよ!まりさおねーしゃん!ぱちゅりーおねーしゃん!」 妹が出来た事に、子まりさと子ぱちゅりーも、心の底から喜んでいるようだった。 それから末っ子れいむは、夕方まで二人の姉に遊んで貰った。 帽子に載せてもらったり、お話を聞かせてもらったり。 唯一残念だったのは、実の姉達がやっていたコロコロ遊びが出来なかったことだ。 これは幼い姉妹同士だから出来ること。 体格差の大きい姉たちにそれをせがむのは、無理というものだ。 二匹も末っ子れいむ同様、生まれつきぴこぴこ出来ず、ありすに拾われた子ゆっくりだった。 同じ境遇と知り、ますます親近感を深める末っ子れいむ。 末っ子れいむにとって、その日は始めて充実した日になっていた。 「さあ、ありすのおちびちゃんたち!おゆうはんよ!ゆっくりたべなさい!」 夕方になると、狩りから帰って来たありすが、夕食を振舞った。 色とりどりの花や、草、虫の死骸や乾いた果物など、バランスのよい献立だ。 ありすは群れでも1、2を争う狩りの名手だったのである。 それもすべて、実子ではなくとも愛してしまえる、深い深い愛ゆえ。 「むーしゃむーしゃ!」 「れいむには、とくべつにありすがやわらかくしてあげるわ!」 姉二匹が食事を始める横で、おどおどしている末っ子れいむに、ありすはそう語りかけた。 末っ子れいむにとって、ご馳走は初めて見る食べ物ばかり。 どう食べてよいか分からなかったのである。 ありすは草を少しと果物を少しを口に含み、咀嚼してかられいむの目の前に吐き出す。 「ゆっ!?」 それは、夢にまでに見た母親の茎に似ていた。 「むーちゃむーちゃ……ゆっ!ゆゆゆゆゆ!しあわちぇええええええ!!」 飛びつき、そして思わず叫んでしまう、末っ子れいむ。 目からはうれし涙がぼろぼろとこぼれた。 乾ききっていた末っ子れいむの心に、ありすの愛が注がれる。 れいむは生まれてきてよかったんだ!! 止まらない、涙。 その涙さえ、れいむのあんよが解けてしまわないように、ありすが舐めとってくれる。 「おいしいかしら?れいむ」 「おいちいよ!おいちいよ!おかーしゃん!!」 素直に母親と認めてくれた事に、じーん…と心を振るわせるありす。 しかし、その口元には妖艶な笑みが浮かびつつあった。 「うふふふふ。かわいいわねぇ、れいむは…」 夢中になって食べる末っ子れいむを見下ろし、ほほ笑みながら目を細めるありす。 そして。 「たべちゃいたいくらい…。うふふふ…」 そんなありすの言葉には気づかずに、末っ子れいむは食事を終えた。 体の小さい末っ子れいむは、ありすが用意してくれた分だけでも満腹だった。 手持ち無沙汰になった末っ子れいむは、姉二匹の様子を眺めることにした。 「むーしゃむーしゃ、しあわせ~」 さぞかし美味しそうに食べているのだろうと思いきや、二匹にはあまり元気がない。 口では幸せと言ってはいるものの、末っ子れいむほど飛びつくような勢いでもなかった。 よく見ると、二匹の目の下には、クマがうっすらと出来ている。 「どこかいちゃいの?まりしゃおねーしゃん?」 「ゆっ?だいじょうぶだよ、れいむ!がーつがーつ!」 「そうよ、ぱちゅりーもげんきよ!」 慌てて取り繕う姉たちに、小首を傾げる、れいむ。 食事が終わると、れいむは眠気に襲われた。 赤ゆっくりは、よく食べて良く寝て良く育つことが仕事。 れいむはようやく本職をまっとうできる環境を手に入れた…はずだった。 が。 「れいむ。まだねてはだめよ。ありすのこどもなら、しょくごのたいそうがあるのよ!」 そう告げるありす。 「ゆっくりはじめるよ…」 あまり嬉しそうではない声で、姉二匹は壁際に並んだ。 急に空気が緊張し、とても眠らせてもらえる雰囲気ではない。 末っ子れいむも、姉たちを真似て壁際に移動した。 「さあ、ぴこぴこたいそうよ!ゆっくりはじめてね!!」 「ゆううう!?」 「ぴーこぴーこ!まりさはゆっくりできるよ!」 「ぱちゅりーもくねくねできるわあ!!」 ありすの合図とともに、子まりさと子ぱちゅりーは、体を前後左右に揺すり始める。 末っ子れいむは、その光景を見て愕然とした。 壁際で体を振るわせるその姿は、かつての自分を彷彿とさせ、同時に恐怖が蘇える。 「ひいいい!ひいいい!」 その場で震え始める、末っ子れいむ。 「こわがらなくてもいいのよ、れいむ」 しかし、末っ子れいむに近づいてきたありすの顔は、相変わらず柔和な笑顔だった。 「ゆっ?」 「まりさもぱちゅりーも、れいむも。いずれは、おとなになって、どくりつするひがくるわ」 その柔和な顔が、さらにずずいっと近づいてきて。 「そのときに、ぴこぴこできなかったら、むれからおいだされてしまうの。だから、ゆっくりでもいいから、 れんしゅうしましょう……ね?ありすのあかちゃん?」 「ゆ、ゆう……」 そう言われてしまっては、末っ子れいむも従うしかなかった。 媚びへつらいながらの強制ぴこぴこよりはマシというもの。 ありすは元の位置に戻り、三匹の様子を眺める。 その頃には、すでに子まりさと子ぱちゅりーは、現実からトリップし始めていた。 自ら激しく体を揺する事によって、発情にも似た感覚に襲われていたのだ。 「そうそう!まりさもぱちゅりーも、とってもとかいはよ!」 末っ子れいむは、様子を窺いつつ、ゆっくり体を前後に揺らす。 「れいむはもっとがんばってね!ぴこぴこできないこは、なえなえよ!」 懸命に体を揺らす三匹を前に、うっとりと光景に見入るありす。 やがて、ありすの顔には、隠された表情が見え隠れし始めた。 「はぁ、はぁ、はぁ。もっとがんばってね!おかーさんをよろこばせてねえ!!」 一度変化が始まると、後は早かった。 ありすは、辛抱たまらん!という勢いで、まりさの背後に回り。 「きょうは、まりさに、こじんれっすんをしてあげるわあああ!!」 「ゆううん!!」 ありすは、無我夢中の子まりさの背後に圧し掛かるなり、自らも激しく揺れ始めたのだ。 すでに快感の中にあった子まりさは、すんなりとそれを受け入れてしまう。 瞳からはすでに光が消えうせ、体格差による重さも感じてはいない。 ありすは『ぴこぴこ』できない子が必死になるのを見て発情してしまう、HENTAIありすだったのだ! 「ゆふん!ゆふん!」 「いいわああ!まりさもテクニシャンになったわねえええ!!」 お互いに肌を擦り付け始めると、皮にはじっとりと粘液が浮かび、雫となって垂れ始めた。 二匹とも本格的な交尾体勢に入ったのである。 「なにしちぇるのおお!?」 ただ事ではない光景に、思わず体を休め見上げてしまう、末っ子れいむ。 そこへ。 「おちびちゃん、きょうはおやすみしましょうね?」 そう語りかけてきたのは、子ぱちゅりーだった。 少し乱れていた息づかいをゆっくりと落ち着けると。 「おかーさまたちは、とっくんちゅうよ。わたしたちはゆっくりねましょうね」 「とっくん……?」 末っ子れいむはもう一度、絡み合う二匹を見上げ。 しかしお腹も一杯な上に疲れていたので、素直にぱちゅりーに従うことにした。 子ぱちゅりーは、末っ子れいむを少し離れた隣の部屋へと案内する。 「むきゅ。さあ、ゆっくりおねむしましょうね。さみしいなら、すりすりしてあげるわ」 「ありがちょう、ぱちゅりーおねーしゃん!」 「すーりすーり」 「しゅーりしゅーり」 通路の向こうからは、相変わらず歪んだ嬌声が聞こえていた。 しかし、ぱちゅりーとの頬擦りはとても気持ちよく、れいむはいつの間にか眠ってしまっていた。 一方、子まりさとありすは絶頂が迫っていた。 だが、ありすは限界ギリギリで正気を保っていた。 『すすすす、すっきりー!!』 お互いがすっきりする直前、ありすは子まりさから体を離したのである。 「ハァハァハァ。もうすこしで、じぶんのこどもをにんっしんっ!させてしまうところだったわぁ!」 子まりさは精魂尽き果て、その場で気絶していた。 ありすは子まりさに再び歩み寄ると、舌をべろんと出して子まりさの皮を舐め始める。 交尾中に発した粘液を舐め取っているのだ。 「ゆふふ、まりさはきれいきれいしましょうね~」 ありすは、わざわざ子まりさをひっくり返してまで、丹念に掃除をする。 その瞳には、未だ狂気が宿ってた。 これは掃除ではなく、粘液を味わう行為なのである。 「ぺーろぺーろ。ゆふふふふ。まりさのエキスはおいしいわねええ!れいむはどんなあじなのかしらああ!」 いかがわしい舌舐めずりの音は、その後夜遅くまで続いたのだった。 翌朝。 末っ子れいむは、初めてぬくもりに包まれた朝を迎えた。 そして、何事もなかったように笑顔を浮かべる姉たち。 大変なのは寝る前だけで、後は満ち足りた生活を送れるのだ。 外は自分たちを受け入れてはくれない地獄。 これ以上、何を求めるというのか。 「むーちゃむーちゃ、しわせしぇ~……ゆゆっ?」 昨晩と同じように、ありすに柔らかくしてもらった餌を堪能していた、末っ子れいむ。 しかし今日は、なにやら外から慌ただしい喧騒が聞こえてきていた。 「ゆっくりできない、あくまのぐんだんがきたんだよおお!!」 群れの誰かが、そう叫んだ。 「あくまのぐんだん?」 子まりさと子ぱちゅりーが顔を合わせる。 「とうとうきたわね…。おちびちゃんたちは、おくのへやにかくれてね!!」 ありすは突然、キッと厳しい表情になり、子まりさたちにそう指示した。 わけもかわらず、食事を頬張りながら寝室へ向かう、三匹の子供たち。 ありすはそれを見届け、巣の外へと出た。 外はすでに大混乱。 迎え撃とうとする者、我先に逃げようとする者。 そして、朝日を背にして丘の向こう側からやってくる、数十、数百という黒い影。 それはすべてゆっくりだった。 彼らは『ぴこぴこ』する、ゆっくり出来ないゆっくりを討伐するため編成されたゆっくり軍団だったのだ。 ありすはすぐさま巣の入り口に、外側から蓋をして、土を掛けた。 ご丁寧にも何度も飛び跳ね、慣らす。 相手は圧倒的多数。 ここで逃げても生き残れる保障はない。 巣を隠すことで、せめて子供たちだけでも生き残らせようとする算段だった。 『ぴこぴこ』できるありすの群れは、『ぴこぴこ』出来ない大多数の群れから迫害を受けていた。 ありすの最初の子供たちも、彼らによって奪われていた。 「さあ、くるならくるがいいわ!」 ありすの脇を、逃げる仲間達が通り過ぎ、すぐに敵勢が姿を現す。 迎え撃つありすの元に、三匹のゆっくりがほぼ同時に飛び掛ってきた。 相手はみょん、ちぇん、まりさ。 特にまりさは一際大きく、背丈は50cmを超える特大級だった。 「ありすを、なめないでねええ!!」 気迫で一度はちぇんを弾き返したものの、所詮は多勢に無勢。 みょんが口先に銜えた、鋭い木の枝で貫かれ、重傷を負ってしまう。 「ゆばああああ!!」 ありすは地面にひれ伏した。 けれども、後悔はしていなかった。 「つぎのてきをたおすんだみょん!」 「さがすんだねー、わかるよー!」 すでにみょんとちぇんは、逃げ行く敵に気をとられていた。 このまま軍団が巣に気づかず過ぎ去ってくれれば、子供たちは生き残れるのだから。 ところが。 バンバン! という大きな音がして、みょんたちの意識がそちらに向かう。 ありすもその音を辿り愕然とした。 みれば子まりさが、土を乗せた重い蓋を死に物狂いで開き、外に出ようとしていたのである。 「ど……どうじでえええ!?」 守ろうとした子供によって計画が覆されてしまったありす。 しかし子まりさは全力でありすの元へ駆け寄り。 「ありすおかーさん!しんじゃだめええええ!!」 「ま、まりざ……」 ありすの悲鳴を聞き、居ても立ってもいられなかった子まりさ。 例え狂っていても、まりさにとって、ありすは大切な母親だったのだ。 家族に捨てられた自分を拾ってくれたおかーさん。 ごはんをいっぱい食べさせてくれたおかーさん。 すりすりしたり、ぺろぺろしたりしてくれたおかーさん。 だから。 ありすを背にして、敵へと向き直った子まりさは。 「おかーさんをきずつけるゆっくりは、ゆっくりしねええええ!!」 勇敢にも、敵へと飛びかかったのだった。 だが。 ぶすり。 無情にも、みょんの枝が突き刺さる。 相手は百戦錬磨のおさむらいであった。 「ゆっべええ!!」 しかもその枝は、成体サイズのゆっくりを屠殺するための枝。 子まりさは、顔面に大きな穴を開けられ、強い圧力により一瞬にして絶命してしまった。 「まりざっ……!まりざあああ!!ぎゅべっ!?」 そのありすも、特大まりさによって潰されてしまう。 「てきとはいえ、おやこをころすのは、かなしいことだね」 しみじみと呟く、特大まりさ。 この特大まりさは、かつて最初にゆっくり出来ないゆっくりと遭遇した、群れのリーダーだった。 まりさはその事件により、大事な子まりさを失っている。 もう二度とそのような悲劇は生み出すまい。 そう誓い他の群れと協力し、常に前線に立って戦ってきた総大将でもあった。 気が付くと、まりさは軍団で一番のまりさになっていた。 もしかしたら、ドスの素質が少しだけあったのかもしれない。 だからこそ、特大まりさはふと気が付く。 ゆっくりは、体が大きくなればなるほど餡子脳の容積が増し、頭が良くなる傾向にある。 目の前にある、子まりさは、他の敵とは違う印象を受けたのだ。 「そこのおうちを、しらべてきてね!こどもがいたら、ころさないでつれてきてね!」 「ゆっくりりかいしたみょん!」 まりさが指示すると、みょんとちぇんが巣の蓋を開いて中に入り。 しばらくすると、子ぱちゅりーと末っ子れいむが、巣の外に連れ出された。 「むきゅ……おかあさま……」 「きょわいよおお!きょわいよおお!!」 子ぱちゅりーは、ありすの亡骸に涙し、末っ子れいむは震えて泣いていた。 しかし、まりさはすぐに見抜く。 「ぱちゅりーたちは、ぴこぴこしないゆっくりだね!?」 「むきゅっ!?そ、そうよ……」 「だったら、なかまだね!ころさないでおいてあげるよ!!」 「そう、ありがとう……」 許された子ぱちゅりーは、しかしあまり嬉しそうな表情をしなかった。 唯一の肉親となった、末っ子れいむを舌先であやしながら。 周囲の惨状に絶句するしかなかったのだ。 群れは跡形もなく無くなり、これから子と赤子だけで、どう生きていけばいいのか。 子ぱちゅりーの表情は不安でいっぱいだった。 「どうしたのかしら?」 そこへ、台車に乗った別のぱちゅりーが現れる。 スィーと呼べるほど立派なものではない。 別のゆっくり二匹が、台車を引っ張っているだけの代物。 ぱちゅりーは、特大まりさの優秀な参謀役だった。 今までに何度も、おっちょこちょいな特大まりさをフォローしてきた、戦地の女房役でもある。 「そろそろたたかいもおわりね。みんなには、てっしゅうめいれいをだしたわ」 「てきかくなしじだね!ぱちゅりーには、このこたちの、めんどうをまかせるよ!」 「むきゅ?」 「ぴこぴこできない、こどもたちだよ!」 「わかったわ」 ぱちゅりーの承諾を得て、特大まりさはお供を従え、群れの中央へと向かった。 そこにはすでに多くの仲間が集まっていた。 「ゆっくりしょうりせんげんするよ!」 特大まりさが声を上げると、仲間たちが歓声を上げる。 まだまだ討ちもらした敵の掃討が残っているが、もはや勝利が覆ることはない。 それよりも、大きな仕事がその後に待っている。 『ぴこぴこ』するゆっくりの死体を食べたゆっくりは、同じように『ぴこぴこ』してしまう可能性があるのだ。 そう。 まりさの子まりさも、そのために泣く泣く殺さねばならなかった一匹。 この戦いで出た死体も、遠くに穴を掘り、捨てなくてはならないのだ。 その頃。 「まりさっ!じっがり……じっがりじでねぇ!」 我先に逃げたゆっくりの中に、生き残っているゆっくりの家族が居た。 まりさが一匹、れいむが一匹。 そして、赤れいむが三匹に、赤まりさも三匹。 そう、末っ子れいむを見捨てた一家だった。 しかし全員が無事というわけにもいかなかった。 父まりさは体中を蜂の巣にされ、餡子を垂れ流している。 赤ゆっくりたちを口の中に避難させ、思うように跳ね回れない母れいむのために、囮役になった結果だ。 「まりざがいなぐなったら、ゆっぐりできないよ!?」 「おとーしゃん、ちっかりしちぇえええ!!」 「びゅひっ!ぴゅひっ!」 まりさは奇声を上げながら、餡子を吐き出し続けていた。 目も焦点が合っておらず、家族の声が聞こえているかも微妙な状態。 悪魔の軍団は、突然現れた。 そして群れを滅ぼし、今こうして自分たちをも不幸のどん底に突き落とした。 一体、自分たちが何をしたというのか? 母れいむはすべてが信じられなかった。 しかし時は無情に過ぎ去る。 父まりさはやがて永遠にゆっくりしてしまい、れいむも現実を受け入れざるを得なかった。 ……夕闇が迫っている。 「さ、あかちゃんたち。おかーさんのおくちのなかへはいってね」 「ゆ?おとーしゃんは?」 「まりさおとーさんは、つかれてねむっているだけだよ!すぐにおいついてくるからね!」 赤ゆっくりたちは、父親の姿を見上げて何かしらを感じつつ、母親の口の中へと入ってゆく。 これからは、れいむが子供たちを守らねばならない。 圧倒的な力を持つ、悪魔の軍団の追っ手から逃れつつ、育てていかなくてはならない。 その道のりは、険しく、そして絶望的だ。 夕日を背に、一匹のれいむが跳ねてゆく。 …長い影が、とてつもない重い何かを顕していた。 おしまい。 後書き あれから、ぴこぴこするれいむがずいぶんと増殖したなぁ。 そんな気持ちで思わず続編を書いてしまいました。 自分の脳内では、ここで物語が終わっていますが、あのゲス親子のその後はどおしたっ!?という方も いらっしゃると思います。 なので、おまけ的な扱いですが、虐…制裁お兄さんを派遣しておきました。 もしよろしければ、感想をお願いします。 (おまけは別ファイル) このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/267.html
前 特に何もしてないゆっくりが死ぬよ! こねたって書いてるけど結構長いよ! 表現の拙さは勘弁してね! ピタゴラゆっくり ~こねた編~ 1.10本アニメ 何もない真っ白な空間につれてこられた10匹のゆっくりたち。 「ゆ?ゆ?」と不思議そうに周りを見渡している。すると、どこからか若い 男の声が聞こえてきた。 「1」「ゆ”っ!?」 「2」「ゆぐっ!」 「3」「ゆっ!」 「4」「ゆぅ!」 「5」「!?!?」 「6」「ゆぁっ!?」 「7」「ゆぎぃ!」 「8」「ゆゅ!?」 「⑨」「ぁたい!」 「10」「ゆひぃ!?」 男の声がリズム良く数字を数えると同時に、黒い棒が地面から現れ ゆっくり達を貫いていく。 「10本アニメ!!」 「「「「「ゆッぐりざぜでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」」」」」 男のタイトルコールらしき言葉とゆっくりの叫び声がほぼ同時に響き渡る。 「ねぇねぇ、山の上に温泉が出来たんだって。」 ゆっくり達の悲鳴や嗚咽を無視して、1番左端にいた棒が話をきりだす。 「じゃぁ、みんなで入りに行こうよ!」 「「いいねぇ~。」」 1番の話を聞いた3番の提案に全員が賛同する。 「でも、ここから山は遠いよ?」 「じゃあ、ふもとまでは車で行こう。」 「おっけー。」 カチッカチッカチッカチッ そんな音とともに棒たちは折れ曲がったりしていく。そのたびに刺さっている ゆっくり達が小さな悲鳴を上げるがそんなのは無視だ。 「できたー。」 あっという間に棒たちは自らの体で自動車を作り上げた。ゆっくりが刺さっているので 奇妙なデザインだ。ちょうど車体の角部分にきており顔が縦に伸びて間抜け度がアップした ゆっくりもいる。 「それじゃ、しゅっぱーつ。」 「ぷっぷー。」 もう何番目の棒か分からないが、その合図で車輪役の2本の棒が回りだし、車はゆっくり走り出す。 車輪役が回るたびにゆっくりは地面に押さえつけられるの繰り返し、ゆべっゆべっと汚い声を上げるが、 当然そんなのは無視だ。 「とりあえず、ついたー。」 そんなこんな車は温泉のある山のふもとまできた。車輪役にささっていたゆっくりは頬が接地面だった ため、その頬は丸みを失いキレイな平地になっていた。 「ここからは道が険しいからキャタピラモードで行こう。」 「「そうしよう!」」 確かに温泉への道は舗装されておらず、岩が飛び出ているところもある。どうやら棒たちはモードチェンジ するようだ。 再びカチッカチッと音を上げて形を変えていく棒たち。今度は、今まで車体役だったものたちが、車輪役の棒 たちの周りを楕円形になるように囲っていく。まさしくキャタピラの形だ。 「よし、しゅっぱーつ。」 合図とともに山の頂上に向けて出発する棒たち。車輪役の棒の回転がベルト役の棒に伝わり、前へと進んで いく。車輪役に刺さっていたゆっくりは今まで受けていた圧力がいくらか和らいで安心する。しかし、ベルト 役に刺さっているゆっくり達はたまったものではない。なぜなら車輪役のゆっくりよりもずっと長い時間地面 に押さえつけられるのだ。しかも、地面は所々岩が露出しており、その岩の角で切り傷が顔の片面に大量にで きてしまうのだ。ついには中身がすこし出てしまったゆっくりもいる。 「「「ついたー。」」」 そんなこんなで山の温泉に到着した一行は元の棒の状態に戻る。棒たちに刺さっていたゆっくり達の顔は泥だら けな上、傷だらけで、激痛と移動による疲労で死んだ魚の目をしている。 「よ~し、さっそく疲れた体を温泉で癒そう!」 「そうしよう!」 そういって棒たちはそそくさと温泉へと入る。 「ん~、生き返る~。」 「いい湯加減だー。」 「やっぱり温泉は42度にかぎるねー。」 「「そうだねぇ~。」」 江戸っ子よろしくな感想を述べ、思い思いに今日の疲れを癒す棒たち。 しかし、ゆっくりにとって癒しなどではなかった。 「あづい!あづいよぉぉぉぉぉ~!!!!」 「ゆっぐりざぜでよぉぉぉぉ!!」 「あ”ぁどげるぅ!れ”い”う”のがらだがどげるぅぅぅぅぅ!!!!」 あるものは熱さに泣き叫び、あるものは傷口から流れ出す自分の中身に絶望の声を上げる。 「よーし、そろそろ帰るか。」 「「そうしよう!」」 たっぷり1時間棒たちは温泉を楽しみ帰り支度を始める。棒に刺さっていたゆっくりのうち8匹は姿を消してい る。なぜ、ゆっくりは消えたのか?簡単なことだ、キャタピラ役でできた傷から餡子が流れ出し、全て温泉に溶 けてしまったのだ。唯一形を保てたのは車輪役に刺さっていたゆっくりだが、それも棒たちが42度の温泉でゆっ くりしていたため、温泉饅頭になってしまった。 「腹ごしらえして、しゅっぱーつ。」 棒たちは三度形をかえ、今度は大きな鳥の形になる。そして、刺さっていた温泉饅頭を器用に取り外すと、ペ ロッっと平らげ、そのまま大きく羽ばたいて山を降りていった。 2.ゆっくりスイッチ ――ガシャン。 真っ暗だった部屋でいきなりライトアップされる5匹のゆっくり。突然の明かりに目を細めたりまわりを 見渡している。 「ゆっくりスイッチ、『か』!」 どこからか、幼い子供の声が聞こえてくる。 「回転のこぎり。」 つづいて、無機質だがどこか渋みのある男の声が聞こえてくる。 「ゆ?ゆ?」 その声とともに1番左端にいたゆっくりれいむが謎ののびーるアームにはしっ、と両側から掴まれる。そして・・・ ギューン、ガガガガガガガガガガガガガガ 「ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ぅ~~~~~~!!」 どこからか回転があらわれ、ゆっくりとゆっくりれいむを削っていく。 「あががががっがhgycふぉsぢあhjdgふぁd・・・・・・」 最終的に言葉にならない言葉を上げ、体を真っ二つにされて絶命した。 「ゆっくりスイッチ『き』!」 「!!・・・ゆっくりしね!」 再び聞こえた子供の声に、ゆっくりれいむの隣にいたゆっくりまりさはそう叫び後ろにある暗闇へ逃げようとする。 他のゆっくりはれいむの壮絶な死に方を目の当たりにしてただ呆然を目を見開いているだけなのに、こと生き延びる ことに関してこのまりさ、貪欲であった。 「機関銃。」 バララララララララ だが、残念ながらそんなことは無意味だった。放たれたM14ライフル弾は、対象のあまりの柔らかさのために中で はじけること無くゆっくりの体を貫通し、ゆっくりに無数の穴を開けていく。 ゆっくりまりさは何が起こったのか分からなかった。れいむが死ぬのを見て、暗闇に逃げ込み危険が去るの待とうと 飛び跳ねた瞬間、体の中を何かが通り過ぎた。そして、それ一つではなかった。 本人は必死に過去から状況を分析していると思っている走馬灯の最後に、自分はもう長くないと、流れ出る大量の餡子 と体内に感じる燃えるような熱さからそう結論した。 「ゆっくりスイッチ『く』!」 「釘バット。」 「ぢんぼーーーーー!!!!」 今度は釘バットをもったのびーるアームがゆっくりみょんを横なぎに殴りつける。いい具合に打ち付けられた釘がみょん の肌深くに突き刺さり、そのまま抜け際にごっそりと頬の肉?を絡め取っていく。 「ぢ、ぢ・・・ん・・・ぼぅ!?」 すでに虫の息のみょんだが、のびーるアームは返しの刃で逆側の頬をぶんなぐる。ふたたび突き刺さった釘が、たっぷり と頬の肉をこそぎとっていく。 「ぢ、ぢぢぢ・・・。」 両頬の肉を失ったみょんは、かろうじて残った口で呻き声をあげる。その姿はどこかの県のマークの銀杏のようだった。 「ゆっくりスイッチ『け』!」 「削り器。」 「!?わからないよー!?わからないよー!?」 次はゆっくりちぇんがのびーるアームに掴まれ、左右にスライドされる。 「ゆぎゃあああああ!!!いだい!いだいぃぃぃぃ!」 ゆっくりちぇんは体の最下部に起こった激痛に叫び声をあげる。なぜなら、のびーるアームによってスライドされた体は 床につけられた削り器によって薄くスライスされているのだ。 「だじゅげで~!だじゅげらんじゃまぁぁぁあぁ!!!」 徐々に削られていくゆっくりちぇんの体。 「だず・・・げで・・・ゆっがりんざまぁぁ・・・・・。」 助けに来るはずも無い、ましてや会ったこともない自分の主(だと思い込んでいる)の名前を叫びながら、体が半分以上無く なったところで絶命する。 「ゆっくりスイッチ『こ』!」 「こねる。」 動詞もありかよ!というクレームが視聴者から来そうだが『こ』でいいのが思いつかなかったので無視する。 「むぎゅ!?ゆっくりやめてよね!!」 さきほどまでの地獄絵図に半死半生状態で青い顔をしていたゆっくりぱちゅりーが、のびーるアームに掴まれた衝撃で正気 を取り戻し抗議の声を上げる。 しかし、そんな願いは通るわけもなくのびーるアームは作業を開始する。 「むきゅ?むきゅーん・・・。」 一体どんな仕打ちが待っているのかと恐怖したゆっちゅりーだが、突然アームに揉み解すような愛撫をうけ、表情が和らぐ。 もみもみもみもみもみもみ 「むきゅぅん。むきゅきゅーん。」 アームの巧みなもみもみに段々と目はとろんとし、顔が上気してくるゆっちゅりー。それを合図とするかのようにアームの 動きが止まる。 「むきゅ?なんで止めるの!?ぱちゅりーをもっとすっきりせsむぐぼぇ!!??」 これからというときにお預けを喰らったゆっちゅりーの抗議の声が、口に突っ込まれた片方のアームによって遮られる。 「むぐぅ!!!!?????」 アームはそのままゆっちゅりーの右内頬の肉を破り、中の餡子を口内まで引きずりだす。コア部分の餡子ではないため命に 別状は無いが、その激痛に白目を向くゆっちゅりー。アームは左側にも同じ作業をする。 ゆっちゅりーの口内に餡子が満たされたのを確認したアームは次の作業に移る。まずは餡子が抜き取られ、びらびらになった 両頬の皮を口内にある餡子と混ざるようにこねていく。それと同時に下あごを限界まで引っ張り、それを口の中に突っ込み、頬 と一緒に練りこんでいく。 コネコネコネコネコネコネコネ ベテラン菓子職人も目を見張るスゴ技で、1粒の餡子も漏らすことなくゆっちゅりーをこね回していく。 「むきゅー・・・むきゅー。」 やがてアームによってこねくり回されたゆっちゅりーは、見事に饅頭から団子で華麗なる転身を遂げた。 しかし、この団子ゆっちゅりー、表面は餡子しかなく、顔の皮も餡子と程よく溶け合って顔なの無いのにどこから声を出してい るのだろうか。 「ゆっくりスイッチ『かきくけこ』完成!」 うれしそうな子供の声が響き渡った。 ※残ったゆっくりはスタッフが後でおいしくいただきました。 糸冬 ーーーーーーーー 制作・著作 N H K あとがき的な こねたって書いておきながらかなり長くなってしまった。 ゆっくり考えた結果がこれだよ! あと、NHKはにとり放送協会と読みます。 名も泣き作者 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/935.html
注意 オリキャラが出ます。良いゆっくりが酷い目にあいます。俺設定があります。 「ゆっゆゆのゆ~♪」 調子の外れた鼻歌をゆっくりれいむが口ずさんでいる。その顔はとても嬉しそうだ。 口の中では飴玉のようなものをころころと舐めているのに、よくもまあ口ずさめるものである。 ゆっくりれいむは帰りの途についていた。 よく見れば、ゆっくりれいむには身体の各所に傷がある。今はもう塞がっているが、その傷は新しいものである。 それもそのはず。その傷はついさっき出来たものだからだ。仕掛けられていた罠に掛かってしまったのだ。 しかし、悪いことだけがあったのではなかった。 「だれがだずげでぇえええええ!!」 と叫んでいると、たまたまそこを通りがかった変なおねえさんに助けてもらった上に、家で傷の手当てをしてくれた。 髪がぼさぼさで変な言い方をする人だったが、きれいな飾りとおいしい「あめ」のどっちがいいか選ばせてくれたのだ。 ゆっくりれいむはとても悩んだが、結局は食べ物に釣られて飴を選んだ。 その際に色々と小難しいことを言われたが、餡子脳では十分の一も覚えていられなかった。 その後は「ゆっくり帰っていくんですよぅ」と見送られてきたのだ。 「ゆー! ゆっくりしていったよ!」 感極まって、飛び上がりながら叫ぶ。ゆっくりなりの喜びの表現なのだろうか。 ぴょんぴょん、と跳ね回りながら、ゆっくりれいむは群れへと帰っていった。 「ゆっくりかえってきたよ!」 「「「ゆっくりしていってね!!」」」 ゆっくりれいむを出迎える子ゆっくりたち。 赤ちゃん程度の大きさの個体もいれば、ある程度成体に近いほど育った個体もいる。 交尾をしたゆっくりまりさはどこかへ行ってしまったが、ゆっくりの群れの中にいれば食べ物を困ることは少なかった。 「ゆ~ゆ~ゆ~♪」 「「「ゆ~~ゆ~~♪」」」 身体を擦り合わせ、子ゆっくりたちとゆっくりする。交尾とは違う性質のものである。 ひとしきりゆっくりすると、子ゆっくりたちはエサをねだり始めた。 「おかーさん! ごはんごはん~!」 「ゆっ、ごはんだね! おいしい……?」 ゆっくりれいむは口の中にあった「あめ」をあげようとしたが、いつのまにか無くなっている。 どこへいってしまったんだろう、と不思議に思いながらも、すぐに忘れた。 このゆっくりれいむは飴を初めてみたので、飴がどういう性質のものか分かっていなかった。 「きょうはみんなで、ゆっくりごはんをさがしにいこうね!」 「「「ゆっくりごはんー!」」」 子ゆっくりたちも賛成のようである。ゆっくりれいむたちの家を出て、近くへ食べ物を探しに行った。 途中、独り身のゆっくりまりさに出会う。 このゆっくりまりさはゆっくりれいむの家族ととても仲がいい。 「「ゆっくりしていってね!」」 このゆっくりまりさは成体にまで育っているものの、家族や子供がいなかった。 ゆっくりれいむが気になるのか、群れに入った頃からよく世話を焼いてくれたので、二匹はとても仲が良かったのだ。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね! ゆ? れいむ、そのけがは!?」 身体にうっすらと残っている傷跡をゆっくりまりさは見つけた。 子供たちでも気づかなかったのに、それに気づくということは、よほどゆっくりれいむのことを気にかけているのだろう。 「だいじょうぶだよ! ゆっくりなおってるよ!」 「ゆっくりよかったね!」 傷跡をぺろぺろと舐めるゆっくりまりさ。ゆっくりれいむはくすぐったそうに身を震わす。 二匹はそのまま、一緒に食べ物を探しに行くことにした。 ゆっくりまりさは十分な食べ物を持っていたが、家族の多いゆっくりれいむを手伝ってあげたかったのだ。 ゆっくりれいむもゆっくりまりさの気持ちには気づいていたが、家族が多いので気後れがあった。 また、ゆっくりまりさは群れの中でも人気があり、一緒になるといじめられてしまうかも、という思いもある。 「ゆっゆっ! おいしそうなものがあるよ!」 「ごっはっん♪ ごっはっん♪ みんなでゆっくりたべようね!」 色々あるかもしれないが、今ゆっくりできれば関係ないのかもしれない。 子ゆっくりたちは食べ物探しに不慣れなので、あまり見つけられなかったが、その分は大人二匹で補い合った。 「「「む~しゃ♪ む~しゃ♪ しあわせー♪」」」 皆でご飯を食べあうゆっくりたち。ゆっくりまりさが家族となる日もそう遠くないかもしれなかった。 それから、幾日か経った。 いつもと同じく、平凡だが皆がゆっくり出来る日々が続いていた。 群れの中ではちょっとしたいざこざはあっても、大きな騒動はおきていない。 ゆっくりれいむや子ゆっくりたちも、群れの皆とゆっくり遊んだりしていたある日のことだった。 その日は朝から頭が重いような、何か妙な感じがしていたが、ゆっくりたちは大して気にしていなかった。 元々、そんな細かいことを気にする生き物ではないのだ。 「ゆっきゅり~!」 子ゆっくりが元気そうに駆け回るのをゆっくり眺めるゆっくりれいむ。母として至福の時間だろう。 しかし、子ゆっくりの動きが急に鈍くなった。 「ゆぅ……ゆ、ゆっきゅり……」 「ゆゆ! どうしたの!? ゆっくりげんきになってね!」 ゆっくりれいむが近寄って確かめてみると、子ゆっくりは熱を出しているようだった。 げんきだしてね、と舐めてやるも一向に良くならない。 仕方がないので家の中でゆっくりさせることにしたが、子ゆっくりはぐったりしたまま動かない。 「ゆっくりしていってね!」 「…………」 子ゆっくりは寝ているかのようにまったく動かなくなる。 ゆっくりれいむは心配ではあったものの、外にいる子供たちの面倒を見ることに決めた。 念のため、巣穴の前で子ゆっくりたちを見ている。これなら誰かに入られることもないだろう。 その後、ゆっくりまりさも来て、二匹で子ゆっくりたちの姿をゆっくりと眺めていた。 「「みんなでいっしょに、ゆっくりしていこうね!」」 青々と広がった草原で跳ね回る多数のゆっくりたち。ここは、まさしくゆっくりプレイス。 皆が争うことなく、平和に暮らしていける楽園である。 ここには未だ人間の手も入ってきていない。来るものは拒まず、去るものは追わずという精神も存在している。 ゆっくりれいむたちはしばらく子供たちと一緒に遊んでいた。子供たちを遊ばせているとも言えたが。 しかし、どうも様子がおかしい。それは子供たちだけでなく、ゆっくりれいむ自身も感じていた。 「ゆぅ~、きょうはなんだがへんだよ! ゆっくりできないよ!」 「ゆっくりできない!」 「からだがあついよ!」 日陰で横になったり、水に入ったりしてみるが、どうにも熱くてゆっくりできない。 それは群れ全体で起こっている現象であった。 「ち~んぽ~ぅ……」 「わからない、わからないよぅ……」 「むきゅ~」 「ゆっくりできないよ……」 皆が皆、熱くて動きが鈍くなっている。口からは蒸気でも出てきそうな勢いである。 周辺には天敵がいないが、このままでは食べ物などで問題が起こることは目に見えていた。 そんな時、『それ』は突然に起こった。 「ゆっきゅり、ゆっきゅり! ゆっきゅりがんばってるよ!」 「ゆっくりきをつけてね!」 先のゆっくりまりさとは別のゆっくりまりさの家族がいた。 熱さにも負けず、きゃいきゃいと親まりさの前で子ゆっくりがはしゃいでいる。 親まりさも多少はだれていたが、その様子を幸せそうに見守っていた。 「ゆっきゅり~! ゆっきゅ『パン』じ!?」 「ゆ!?」 乾いた音を立てて、子ゆっくりが破裂した。帽子すら残っていないほど、跡形も無く散った。 放射状に飛び散った黒い斑点のような餡子以外には、その存在を思い起こさせるものは残っていない。 いきなりのことで親まりさも理解が追いつかない。 「ゆゆゆ? あかちゃん、どこいったの? かくれんぼ?」 きょろきょろと辺りを見回すが、当然のごとく子ゆっくりは既にこの世からいなくなっている。 「ゆ~! あかちゃんどこ~!? はやくゆっくりかえってきてね!」 矛盾したようなことを言う親まりさ。本当に何があったのか理解出来ずにいる。 飛び跳ねながら子供を呼び続ける。それに気がついた他の姉ゆっくりたちも母の元へと寄って来た。 「おかーさん、どーしたの?」 「ゆっ! あかちゃんがどっかいっちゃったんだよ! ゆっくりさがそうね!」 「ゆっくりりかいしたよ!」 家族総出で子ゆっくりを探すが、見つかるはずもなく、徒に時間だけが過ぎていく。 やがて、熱さから何匹かが音を上げ始めた。 「ゆぅ~、ゆっくりしようね!?」 「あついよ! あつくてゆっくりできないよ!」 親ゆっくりまりさが少しでも涼しくしてあげるために、子供たちを舐めてみるがまったく効果がない。 それどころか舐めている親まりさも熱さで音を上げる。 「ゆふ~、ゆふぅ~……あちい、あちいよう!」 「あっつ! めっちゃあっ『パン』づ!?」 そして、熱さが決壊した。人間だったら血壊とでも表現したかもしれない。 再び小さな音を立てて、再び子ゆっくりが親まりさの目の前で破裂したのだ。 「ゆ、ゆっじいいぃぃぃいい!!??」 今度は親ゆっくりまりさも何が起きたかは身をもって把握出来た。 先ほどのように餡子が周囲に飛び散ったのだが、それが子ゆっくりを舐めていた親まりさの舌にかかったのだ。 餡子はゆっくり的にはとんでもない熱さを持っていた。人間が浴びても火傷を負うような熱さである。 かかった餡子は少量であったが、それでも親まりさには耐え難い熱さであった。 熱さのあまり、喋ることも出来ずに飛び跳ねる親まりさ。周りにいた子ゆっくりは突然の行動に驚き慌てる。 「どうしたの、おかーさん!? おちついてね!」 「いもーとはどこいったの!?」 親まりさの影になってて見えなかったのか、親と消えた子まりさの心配をする。 だが、親まりさはそんなことに構っている余裕はない。口の中の熱さをどうにかしたいという考えしかなかった。 「ゆぎいいいいぃぃぃ!!! ゆ、びいいいい『バン!』びゃ!!??」 大きな音がして、親まりさが破裂した。音が子ゆっくりより大きいのは身体のサイズ差のためだろうか。 周囲に飛び散る餡子。大きさが大きさであるため、子ゆっくりの時とは飛び散る量と範囲も違う。 「あぢゅい! な゛に゛ごれ゛ぇぇぇ!?」 「お゛がーざぁ゛ぁぁ゛ん゛!!!」 家族全員に餡子が降り掛かる。熱さでのたうちまわるが、程なくそれは収まった。 パン、という音と共に。 ゆっくりプレイスにある巣から、ゆっくり達が顔を見せ始める。 当然、親まりさ達が破裂した音を聞きつけたからだ。 しかし、既に家族の姿はなく、餡子が飛び散っている跡しかなかった。 何があったのか、皆で話し合うがまったく結論らしい結論も見出せなかった。 結局、『がんばってゆっくりしようね!』という所に落ち着いた。 方策も特に無く、自分たちの家に戻っていった。 「ゆっくりかえってきたよ!」 「ゆっ、おかえりなさーい」 ゆっくりれいむが家に帰って来た。子供たちがそれを出迎えるが、いつもの元気さは影を潜めている。 ゆっくりまりさから貰った食べ物をあげても、あまり食べようとはせずに残してしまう。 食欲旺盛なゆっくりとしては異例のことである。 ゆっくりれいむも心配であったが、どうすることも出来ない。 「ゆっくりたべてね! ……ゆっ?」 何やらがさがさと足音が聞こえてきた。ゆっくりが草むらを移動する音とは違うものだ。 嫌な予感がして、ゆっくりれいむは様子を見に行く。 「よっと……よっとっと!」 そこにはよたよたと覚束ない足取りで歩いてくる人間がいた。 ゆっくりれいむは『人間が来た』と皆に知らせようと思ったが、その姿には見覚えがあった。 この前、助けてくれた人間である。他の人からは「ドクター」と呼ばれていた。 眼鏡をかけて白衣を着ている、というある意味分かりやすい服装である。ただし、山道を登るような服装ではない。 「おねーさん! ひさしぶりだね! どうしたの?」 「やや! どうもどうも! こちらこそお久しぶりですよ!」 そーなのかー、とでも言わんばかりに両手を広げて、友好の意を示すドクター(仮)。 だが、その顔に浮かぶのは苦笑いに似た表情であった。 ゆっくりれいむは助けてくれた人間なので、ドクターは良い人だと認識していた。 「あのー、ですね。近頃、自分の身体に変なことが起こってませんかねぇ?」 「へんなこと? ゆっくりわからないよ!」 それを聞いて困り顔のドクター。腕を組んでうむむと唸る。 「例えば、ですねー。身体が発情してるわけでもないのに、変に熱くなったりー、とか」 「ゆゆゆ! あついよ! みんな、あついっていってるよ! れいむのあかちゃんもあついよ!」 「あちゃー……もう、症状が出ちゃったか。あちゃー」 ドクターは何故か「あちゃー」を二度言った。それは本人としては後悔の表れなのだが、そうは見えない。 それでもすぐに気を取り直したのか、ゆっくりれいむに向き直る。 「すみませんが、迷惑だとは思うのですけれども、ワタシをあなたの群れに連れて行ってもらえませんかねぇ?」 馬鹿丁寧というには何処か変な口調で、ドクターゆっくりれいむに頼み込む。 放っておいたら土下座して頼みかねない勢いである。 「いいよ! おねえさんはやさしいから、れいむたちのおうちにつれていってあげるよ!」 ゆっくりれいむはドクターのお願いを聞き入れて、「こっちだよ!」と言いながら跳ねて行く。 ドクターは特に急ぐことも無く、その後について行った。 家につくと、ドクターはてきぱきと色々な物を取り出し始めた。 「ゆ? なにしてるの?」 「やっ、ちょっと準備するものがありまして。気にしないでくださいな。あ、これどーぞ」 「あめさんだー! ぺ~ろぺ~ろ♪、しあわせー!」 ドクターは飴を取り出し、ゆっくりれいむにあげる。 その間に何か物々しい機械を持ち出す。ただし、大きさは手で持てるぐらいの大したものではない。 ドクターは機械を色々と弄くっていたが、調整も終わったのか、ゆっくりれいむに声をかける。 「では、次に赤ちゃんたちを連れてきてくださいな」 「わかったよ!」 ゆっくりれいむはすぐに家に戻って、熱くてだれていた子供たちを連れて来る。 一匹の子れいむが出ることもできないほどぐったりしていたので、その子は家の中に残しておいた。 「ゆっきゅりー……」 「なーに、おかーしゃん」 「ゆ!? にんげんだよ! にんげんがいるよ!」 連れて来られた途端、騒ぎ始める子ゆっくりたち。人間は危険、と教えられているのである。 すかさず、ゆっくりれいむが説明を始める。 「ゆっ! みんな、このおねえさんはれいむをたすけてくれたひとだよ!」 「ゆっ! そーなの?」 「ありがとー!」 「ゆっきゅりちていってね!」 「いえいえ、どーいたしまして。大したことはしてませんので」 適当に返事をしつつ、子ゆっくり一匹一匹にみょんな機械を当てていく。 子ゆっくりたちは何をしているのかも分からず、きょとんとしている。 全ての子ゆっくりに機械を当て終えると、ドクターはうむうむと一人で頷く。 「どうしたの! れいむのあかちゃんたちをゆっくりさせてあげてね!」 「えー、面倒なのは好きではないので、単刀直入に申しますと」 一呼吸置く。 「もうゆっくりできませんねぇ」 バン、という破裂音が響いた。 続き このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/1215.html
とある寂れた宿場町で、ひとりの美ゆっくりらんしゃまが泣いていたのです。 「ああ、ちぇん。ちぇえええええん!」 その叫び声は天をも落とす勢いで。 しかし、その町の人々は、何かを恐れてか、誰一人としてらんしゃまに話しかけようとするゆっくりはいなかったのです。 日も暮れ、流す涙も等に果てたころ、ふいと旅装束の一団が通りかかってまいったのでございます。 「まちなさいだど。おじょうさん。どうしてそんなにないてるんだど?」 そこには、見るもかわいらしいおぜう……じゃなかった。越後のちりめん問屋の娘と名乗るゆっくりでした。 「私の一人娘のちぇんが、悪いお代官様に囲われてしまったのです」 そう、ゆっくりらんしゃまの一人娘、親孝行なことで有名なゆっくりちぇんは、借金のかたにお代官様の元に奉公にいかされてしまったのだそうで。 「おぜう……じゃない、ご隠居さま。この町の代官は色魔として悪名を誇るゆっくりみょんのはず」 「おそらく、このままではゆっくりちぇん殿は手篭めに……」 ちりめん問屋の娘の共、と名乗るゆっくりさくやとゆっくりぱちゅりーが神妙な顔で頷くのでした。 「そ、そんな。ちぇええええええん!」 「おちつくんだど、お嬢さん。きっと、天はお嬢さんを見放さないんだど~」 「いいえ、この町にあの代官様に逆らえるゆっくりは誰もいません! こうなったら私一人でもちぇんを助け出す!」 そういって、ゆっくりらんしゃまは夕闇の中、できるだけいそいで、ゆっくりかけていったのでした。 「おぜうさま、いかがいたしますか?」 「ふ~むだど。もう少し様子を見るど~」 「離してくれ! ちぇええええん! ちぇえええええええええん!」 代官屋敷の中庭に、代官の部下のゆっくりまりさと、まりさに哀れにも捉えられたらんしゃまがいたのでした。 「この不届きもの、いかがいたしやすか?」 ゆっくりまりさが不適に笑います。話しかけている相手は、縁側にいる、悪代官のゆっくりみょんでした。 「ちんぽ。ちーんぽ!」 「わかりました。れいむ! ちぇんをここへつれてこいと代官様がお望みだ」 その場へゆっくりれいむにつれてこられるちぇん。 「わ、わからないよー」 ちぇんはおびえきっていました。 だってそうでしょう? 今から何をされるのかちっとも想像がつかないのですから! 「ちーんぽ!」 「なんと! そんなことを! お代官様、あなたも非道ですなあ」 ゆっくりれいむは、ちぇんをおさえつけたまま、にやりと笑いました。 「ちーんぽ! ちんぽ。ちーんぽ!」 「わからないよー。わからないよー」 そこはさながら阿鼻叫喚の図でした。 「そ、そこまできつい言葉攻めをするなんて。お代官さまはなんとおそろしいゆっくりだ!」 母親の目の前で、一人娘が言葉で陵辱されているのです。 ちぇんは涙を何筋ともなく流し、それを見せ付けられているらんしゃまは、いまにも気を失いそうです。 そのとき! 「民衆の、もはんとなるべき代官が、そんなことではいけないんだど~」 ゆっくりたちが、さっそうと進入してきました。 そうです。あのちりめん問屋の三人です。 「ち、ちーんぽ!」 「なにものだ。ええい、であえ、であえー」 とたんに、悪代官の手下のゆっくりたちが、十人ばかり現れました。 ちゃんちゃんばらばら、ちゃんばらら。 なんということでしょう。 人数では圧倒的に劣勢なのに、三人は見事なチームプレイで、悪代官たちを追い詰めてゆきます。 あっというまに、配下の半分が気絶させられました。 そのとき、 「しゃくや、ころあいだっどぅ~」 ちりめん問屋の娘が、自信たっぷりに言い放ちます。 その言葉とともに、ゆっくりさくやが娘のそばに控えます。 「ものども、ひかえい! このおかたの悩☆殺ダンスが目に入らぬか!」 ちりめん問屋の娘は、見事なしゃがみガードと踊りを披露いたしました。 「れみ☆りあ☆う~」 「げえっ! そのないすだんすはっ!」 うろたえるゆっくりれいむたち。 「このお方を……げほっげほっ……むきゅ~」 「……このお方をなんと心得る。紅魔館のおぜうさま、れみりゃにあらせられるぞ。ものども、頭が高い。ひかえおろう~!」 そうです! ちりめん問屋の娘の正体は、おぜうさまだったのです。みんな気づかなかったね! さすがの悪代官も、おぜうさまにはかないません。みなでゆっくりしました。 「ははー」 そこには、ゆっくりらんしゃま、ちぇん親子もいます。 「らんしゃま、ちぇん。話はすべてきいたど。借金はきにしなくていいど。これからも仲良く暮らすど~」 「ありがとうございます!」 「わかるよー」 二日後、宿場町はかつての賑わいを取り戻していました。 「さて、旅を続けるかだど~」 おぜうさま一行は、また、旅装束に身を包み、新たな町へと向かって旅を続けるのでした。 「まってくださいよ。団子をもうひとつ」 「むきゅー。めーりんはたべてばっかりね」 「こいつはうっかりです」 テレビドラマ定番シリーズ「水戸ゆっくり」 「……面白かった、橙?」 「わかる、わかるよー!」 万年初心者 面白かったw -- 名無しさん (2010-01-23 02 15 14) おーーぜーーーうーーさーーまーーー♪ この一行についていきたい^^ -- 名無しさん (2011-07-29 09 27 45) 水戸黄門かいな -- 名無しさん (2023-02-27 11 15 13) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4510.html
※今までに書いたもの 神をも恐れぬ 冬虫夏草 神徳はゆっくりのために 真社会性ゆっくり ありすを洗浄してみた。 ゆっくり石切 ありすとまりさの仲直り 赤ゆっくりとらっぴんぐ ゆねくどーと ゆっくり花粉症 十姉妹れいむ ゆねくどーと2 ※今現在進行中のもの ゆっくりをのぞむということ1~ ※注意事項 まず、上掲の作成物リストを見てください。 見渡す限り地雷原ですね。 なので、必然的にこのSSも地雷です。 では、地雷原に踏み込んで謙虚ゲージを溜めたい人のみこの先へどうぞ。 _______________________________________________ ゆっくり。 それはヒトの頭部に良く似た形状を持つ、だが地上のあらゆる生物と隔絶した生態、そして体組織を持つ不可思議なナマモノ。 彼女たちが忽然としてこの地上に現れてから、既に十数年という月日が過ぎ去っていた。 多くの論争と紛争、対話と挫折と理解と誤解を超えて、いつしか諦めに似た感情と共にゆっくりたちは人間の生活の傍らに 存在することを許されるようになった。 最初は極東の片隅に存在する島国、日本で。 そしてそこから、海も山も大河も彼女たちの拡大を妨げることなく、北米の大平原からアフリカのサバンナにいたるまで。 ありとあらゆる土地に、ありとあらゆる言語を操り、彼女たちは極々自然にその土地の環境に馴染んでいった。 平和な土地にも、争い絶えぬ土地にも。人に溢れた街中にも、人跡未踏の秘境の奥底にも。 その土地の言葉で「ゆっくりしていってね!」を叫び、彼女たちは気ままな、だが儚く、人の意向に左右される生を送っている。 そして、今。 「ゆっくりしていってね!」 遠く、モスクの四囲に聳えるミナレットから早朝の礼拝を呼びかけるアザーンが朗々と響く夜明けの街中にも、彼女たちは在った。 彼女たちの扱いは、どこの土地でもそう大差はない。 犬猫とさして変わらぬ、だが多少の知恵を持ち、人語を解するだけに理解と誤解が発生しやすい見慣れた生き物。 人に飼われる少数のものがある一方で、野生や野良として暮らす数多のものがいる。 今、モスクに行きかう人が絶えない通りの真ん中で、お決まりの台詞を連呼しているのは野良のゆっくりまりさだった。 「ゆっくりしていってね! ゆっくりしていってね!」 そう叫ぶまりさの形相は、その言葉に反してちっともゆっくりしていない。 必死の様相である。よく見れば、まりさの底部――あんよと呼ばれるゆっくりの移動の要となるその器官は、真っ黒に焦げ付いていた。 「にんげんさん、まりさにちかづかないでね! まりさはゆっくりできないよ!!」 誰かの悪戯で足を焼かれ、そして大通りに放置されたのだろうか。 だが、それにしては叫びの内容がおかしい。 ゆっくりは、如何に自分がゆっくりした存在であるかを己のステータスにしている。 確かにあんよを焼き焦がされ、移動もままならない状況ではゆっくりできないゆっくりであるのは確かだが、 ゆっくりが自分自身をそのような存在であるとアピールするのはそうそうありえることではなかった。 「ちかづかないでね! ちかづかないでね! ゆっくりできなくなるから、ちかづかないでね!」 ましてや、助けを求めるでもなく近づく人間を牽制するとはどういうことだろう。 さらに不可解なことには、そのまりさの威嚇――というよりは懇願に近いそれに、多くの人々が素直に従っていたことだった。 みな、通りの真ん中に据え置かれたまりさを避けるかのように道の端を走っていく。 人々のまりさを見遣る眼差しは、アザーンの朗誦を遮るほどの大声で喚く彼女をことさら疎む訳でもなく、 むしろ一抹の哀れみさえ湛えているようにも見えた。 そんな、モスクへと向かう人々の波がひと段落するまでの十分ほどの時間。その間を、ずっとまりさは叫び通した。 ミナレットのスピーカーもいつしかアザーンの朗読を終え、夜空は群青の領域が少しずつ青に駆逐されつつある。 人通りがわずかでもある間は止むことなく大声を放ち続けていたまりさは、喉を悪くでもしたかはたまた体力の限界か、 潰れるようにして人の消えた未舗装の路上の上にだらしなく伸びていた。 その体が、びくりと震える。 アザーンとまりさの叫びが絶えた街中に、遠くから低く重く唸るエンジン音と、キャリキャリと耳障りな金属音が響いてきた。 「ゆゆっ!?」 まりさはガバリと跳ね起きる。 そして、自分の立つ一直線の路上、その彼方に目を凝らした。 「ゆがーん!?」 そして予め知っていた破滅の時の到来に、恐怖と絶望も露わにその相貌を醜く歪める。 「ゆ、ゆっくりしていってね!」 まりさは、叫んだ。前方から来る破滅に向かって。 「ゆっくりとまってね! ゆっくりこないでね!」 聞こえぬと知りつつ、聞こえたところでその言葉が通じぬと知りつつ。 アラビア語を話すまりさは、枯れ果てたかに思われた声を振り絞って破滅へと呼びかけた。 「ゆっくりできないよ! こっちにきたら、ゆっくりできなくなるよ!!」 誰が? まりさではない。前方から来る破滅は、まりさを永遠にゆっくりさせる。 だが同時に、その破滅もまたまりさに近づくことによってゆっくりできなくなるのだ。 そのことを、まりさはカチカチに焼き固められたあんよの下にある冷たい感覚によって気づいていた。 「こないでね! ゆっくりひきかえしてね! それいじょうきたら、まりさおこるよ!」 前方から近づいてくる破滅は、止まるどころかその速度を落とす様子も見せない。 焦るまりさはいっぱいに空気を吸い込み、ぷくーと頬を膨らせ威嚇のポーズをとった。 怯ませるためではない。まりさはゆっくりとしては賢い部類で、そんなことでこの相手が怯むはずもないことは承知している。 ただ、体を大きくして自分に気がつかせたかったのだ。 自分の存在に気がつけば、自分が何を伝えようとしているのかに気づいてもらえれば、止まってくれるかもしれないと思ったから。 実際には、破滅――十数両の戦闘車両で構成された車列はとっくにまりさの存在に気がついていて、しかしその意図を理解せず、 ただ愚かなゆっくりが威嚇している程度に捉え、従ってその前進には何らの躊躇もなかったのだが、それはまりさの知るところではない。 ましてや、車列の先頭にある戦車の車長と操縦士はゆっくりを薄気味悪い怪物と見て忌避する類の人々であり、 また民衆から常に敵愾心を向けられる占領者として重度のストレスを溜め込んでいることなど、まりさは知るはずもなかった。 言葉が通じず、不遜とも取れる顔つきで人間に接する首だけの生物。その威嚇行動。 それは、極度の緊張感と悪意の中に溺れる人からその攻撃性を引き出すには十分すぎる要因だったのだ。 「どおじてどまってぐれないのおおおおぉぉぉ!? まりさ、ゆっぐりできないんだよおおおぉぉぉ!!?」 結果として。 まりさの試みた決死のぷくーっ、は前方から迫る車列の足を止める役割など欠片も果たさず、 却ってその無限軌道がまりさをひき潰すべく一直線に突き進んでくる結果を招来することとなった。 (まりさは……にんげんさんにゆっくりしてもらいたかっただけなのに……) 轟音を立てて近づくキャタピラがまりさを文字通り粉砕する瞬間、彼女はぎゅっと双眸を瞑り、一滴の涙を零す。 (まりさのせいで、にんげんさんが……) たくさん、ゆっくりできなくなる。たくさん、何人も。 永遠にゆっくりしてしまう。まりさが、殺すんだ。 それは、彼女をそう仕向けた人間の悪意によるものだったが。その全てをまりさは自分の咎と受け止めて。 「ゆ゛っ」 『カチッ』 自分の短い断末魔と、何かの金属音をキャタピラの轟音の中に聞いて、まりさは逝った。 * * * 彼女の遺体は、この地上に残らなかった。 キャタピラにひき潰されたから、ではない。 その直後、まりさの下に埋められた対戦車地雷が炸裂し、さらにその爆発がより深くに隠された航空爆弾の誘爆を引き起こし、 彼女を引いた戦車ごと吹き飛ばしたからだった。 まりさは全て、この為の撒き餌だったのだ。 悪意的な占領者が車両でひき殺せば、地雷の感圧信管が作動しその車両と周囲を吹き飛ばす。 好意的な占領者が助けるために近づけば、遠隔操作で爆破しその占領者たちを吹き飛ばす。 ゆっくりが好意と悪意、その両方を受け止めやすいことを利用して仕掛けられたIEDに、まりさはパーツとして用いられたのだった。 ゆっくりがこの世に登場して十数年。 平和な土地にも、争い絶えぬ土地にも。人に溢れた街中にも、人跡未踏の秘境の奥底にも。 その土地の言葉で「ゆっくりしていってね!」を叫び、彼女たちは気ままな、だが儚く、人の意向に左右される生を送っている。 このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4817.html
※俺設定注意 「ゆっくりしようね、れいむ!!!」 「ゆっくりしようね、まりさ!!!」 今、僕の家の中で嬉しそうに頬を摺り寄せるのは2匹のゆっくり。 れいむとまりさだ。 彼女たちは、「お菓子をあげる」という僕の誘いに乗ってここまでやって来た。 基本的に僕はゆっくりが好きだ。 人間の生首をデフォルメしたような容姿、なんとも言いがたい微妙な表情。それらが僕の関心を惹いて離さない。 一般的には愛でお兄さんと言われる部類の人間ではないだろうか。 でも、そんな僕が最近気にかかっている事がある。 ゆっくり全体、その繁栄の基盤を揺るがすような重大な事だ。 恐らくだが、このまま誰もが放っておいたらゆっくりは遠からず未来で絶滅してしまうだろう。 それは嫌だ。「僕の好きなゆっくり」には、この先もずっと生き残って欲しい。 だから僕はこの二匹を家へと呼んだ。 この部屋はこれと言った家具が無い。もし彼女たちが暴れても、何一つこちらも、あちらも損害を被る事は無い。 それに今からやる事は彼女たちにとっても良い事のはずだ。最初は悲しみこそすれど、後に僕に感謝するようになるだろう。 少なくともその事だけは確信している。 さぁれいむ、まりさ。 今から僕が、君たちの決定的な矛盾点を取り除いてあげよう。そうすれば君たちは生物としてより強くなれるはずだ。 そうすれば絶滅なんかしない。ずっと僕の好きなゆっくりで居られ続ける。 始めようじゃないか。 あかちゃんはとってもゆっくりできるんだよ! 「ゆ~ゆゆ~ゆ~♪」 「ゆっゆ~♪」 ふにふにと、頬を摺り合いながられいむとまりさは間抜けな歌声を晒している。 この二匹は、今現在「とてもゆっくりしている」状態にあった。 事の起こりは数十分ほど前。 いつもの様に日向ぼっこをしていた二匹の前に、男が現れてこう言ったのだ。 「美味しいお菓子をあげるから、うちに来ないかい?」と。 深く物事を考え(られ)ないゆっくり二匹。二秒と考えずに、男の誘いを快諾した。 彼に連れて来られたのは、ゆっくりの常識に当てはめるなら途轍もなく広いおうちだった。 そこの一室に通される二匹。勿論そこも、ゆっくりからして見れば異様なほど大きいおうちだ。 そしてそこに降って湧いた沢山のお菓子と男の「ここをれいむ達のお家にしていいよ」という言葉。 労せずしてれいむとまりさは誰もが羨むおうちを手に入れたという訳だ。 菓子を平らげ、そのままそこでゆっくりしだす二匹。 ゆーゆー歌を歌ったり、昼寝をしていたりするがゆっくりは基本娯楽に乏しい生活を送っている。 しかもつい先程巨大な住処を手に入れた二匹の取る行動と言えば、最終的にはたった一つ。 「ゆほおおおおお!!!れっ、れいむううううぅぅぅぅ!!!」 「まりさあああああああぁぁぁ!!!ゆうううぅぅぅん!!!」 交尾だ。 食・住が満たされれば即交尾に繋がる。他にやることが無いから。これは田舎の人間とかにも当てはまることだ。 今かなり(人間に対して)失礼な説明をしたが、とにかくこの二匹は生殖を選択した。 「ゆううううぅぅぅぅ・・・・・・すっきりー!!」 「んほおおおおおおおおお!すっきりー!!」 ほぼ同時に達する二匹。それに伴い、母親役のれいむからにょきにょきと生えてくる茎。 年中発情期のゆっくりは、交尾すればすぐさま子供が生まれる。 一部では例外があるものの、このれいむ達はその中には含まれなかったようだ。 異常ともいえるスピードで成長する茎。 まるで実が成るが如く、赤ん坊のゆっくりが茎の先に実っていく。 中々にこの全世界の生物にとって反常識的・冒涜的・嘲笑的な産まれ方だと言えよう。 「ゆううぅぅぅ~!!!あかちゃんがうまれるよおおおぉぉ~!!!」 「ゆっ!!」 「ゆっくち!!」 「ゆんっ!!」 「まりさのあかちゃん、とってもゆっくりしてるよぉ~!!!」 茎の先に実ってから生まれ落ちるまでたったの五分。 そのサイズに比べて余りにも早いスピードで赤ゆっくり達は生を受けた。 感動の涙を流す親ゆっくり。 命の尊厳を感じさせるには少々軽すぎる雰囲気だ。 「ああ、おめでとう。可愛い赤ちゃんだね」 「「ゆゆっ!!」」 赤ん坊に囲まれ、幸せの絶頂にいる二匹に声がかけられる。 この部屋をれいむ達に与えた男。れいむ達にとっては、優しいお兄さんだ。 「ゆっ!!おにいさんがれいむたちにりっぱなおうちをくれたから、かわいいあかちゃんがうめたよ!!」 「ありがとう、おにいさん!!あかちゃんたち、こっちにでてきてね!!」 「「「ゆぅ~?」」」 赤ゆっくり達を呼び寄せるまりさ。 男に赤ちゃん達を見せて、ゆっくりして貰おうというのだ。 可愛らしい赤ん坊達を、前に並ばせる。 「あかちゃんたち、かわいいでしょ!!ゆっくりしていってね!!!」 「おにいさんにはとくべつに、かわいいかわいいあかちゃんみせてあげるね!!!」 「「「ゆっ!!きゃわいくてごめんしゃい!!!」」」 こんなに赤ちゃんは可愛いんだから、きっとお兄さんもゆっくりできる。 そんな考えの下、れいむとまりさは誇らしげに胸を張った。 各々の赤ゆっくりも、それぞれ最も自分が可愛く見えるポーズをとっている。 「ああ、可愛いね。とってもゆっくり出来るよ」 笑顔を浮かべながら赤ゆっくりの前にしゃがみ込む男。 その笑顔を見て、お兄さんがゆっくりしていると思って嬉しくなるゆっくり一同。 とてもゆっくり出来る笑顔を浮かべたまま、男は右手を赤ゆっくり達の方に差し出して――― ―――そして、そのまま押し潰してしまった。 れいむとまりさの、動きが止まる。 にっこりと笑顔を貼り付けたまま、石膏の象のように動かなくなる。 二匹の視線は、億劫そうに手を振り、餡子をはらうお兄さんへ。 「「・・・・・・な゛に゛じでる゛の゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!?」」 クワッと眼を見開き、ぶるぶると震えながら叫ぶ二匹。 今しがたのお兄さんの行動が理解出来ない。いや、そんなことよりも。 赤ちゃんが。とってもゆっくりした赤ちゃんが。赤ちゃんが死んでしまった。 「・・・え?何って赤ゆを潰したんだけど?」 さも当然、蚊が居たから叩き潰しました、とでも言うように答えるお兄さん。 何の感慨も無い。後悔の欠片すら見受けられない。 二匹はついさっきまで信頼に値していた筈の人間に対して、疑問をぶつける。 「どぼじであがぢゃんをごろじぢゃっだのおおおぉぉぉ!!!」 「あがぢゃんはどっでもゆっぐりでぎるのにいいいぃぃぃ!!!」 涙を流し、身を振りかぶりながら悲しみをアピールする二匹。 どうしてこんなに可愛い赤ちゃんを。赤ちゃん達ももっとゆっくりしたかった筈なのに。 悲しみに胸(無いけど)が引き裂かれそうだ。何故、何故こんなことを。 「ああ、それそれ。それだよ、それ」 そんな二匹の態度こそ、彼が懸念しているものだった。 ピタリと動きを止める二匹。一体何の事だろう。もしかして、なにかお兄さんがゆっくりできない事だったのかも――― ―――いや、そんな事はもうどうでもいい。どうしてこんな事したの。今はただ、赤ちゃんのために謝って欲しい――― 二匹の願いをよそに、彼は素気無く言い放つ。 「君達さぁ、野生動物でしょ?もうちょっとそれらしく生きたら?」 「君達ゆっくりは弱い。そりゃもう弱い。人に負け、犬に負け、鼠に負け、下手したら蟻にも負ける。 いや別にそれが悪いって事は無いよ。君達は『そういう風に』出来てると考えたら何もおかしい事は無い。 とてつもなく弱くて、ちょっとしたことですぐに死ぬ。だから沢山子を産まなきゃならない」 れいむとまりさは呆然としている。 お兄さんは、一体何を言っている?理解できない。いや、したくない。 「で、君達は所謂多産多死の生物なわけじゃないか。それは、問題ないんだ。 でもさぁ、そこからがおかしいんだよ。多産多死型の生物ってのは、基本的に親の助けを借りずに成長するんだよ。 マンボウとかさ、三億個も卵産むらしいけど親は一切面倒を見ないわけ。そんで自生して、成長するんだ。 他にも身近な所だと蟷螂とか、鮭とか・・・哺乳類は多分鼠辺りが該当するんじゃないかな?まぁ君達は哺乳類じゃないからどうでもいいけど」 まんぼうさん、かまきりさん、さけさん。ねずみさん。 それがどうした?それがれいむ達と、何の関係がある・・・・・・? 「いいかい、君達は、沢山産んで、沢山死ぬ。 なんで他の動物を見習わないんだい?子供なんかいくらでも産めるだろう? 一昔前は『あかちゃんしんじゃったから、またたくさんつくろうね!!!』とか言ってたじゃないか。 それが今では、人間並みに母性だの、愛情だの、そんな所だけ発達して・・・誰かが言ってたけど、それ、歪んでるとしか言いようが無いよ」 知らない。知らない。知らない。 昔なんて知らない。昔のゆっくりがそんな事を言ってたとしても、れいむ達には何の関係も無い。 歪んでる・・・誰がそんな事を決めた?れいむ達が、赤ちゃんを愛することがそんなに悪いのか? 「ぶっちゃけさ、君達にとって赤ちゃんなんてデコイ兼餌扱いくらいでいいと思うんだよ。 普段は産み捨てて、手元に置くなら外敵に対して囮にするか非常食として食べる。それくらいでいい。 レイパー・・・だっけ?そっちの方がまだ自然だとすら思うね、僕は」 赤ちゃんをそんな風に扱うなんて信じられない。 このお兄さんは、赤ちゃんの事を一体何だと思っているのか。 それに、レイパーだと。あんなゆっくりできないレイパーが・・・自然? 「このままだと、遠からぬ未来に君達は絶滅しちゃうと思うんだ、僕は。 そんなの嫌だ。僕はゆっくりが大好きでね。君たちの居ないこの世の中なんて、想像出来ない。 昔のようになれば、きっと君達は生き延びられる。だから僕は身近な所から手を打つことにしたんだ。 安心して、れいむ、まりさ。僕が君たちを、きっと立派に世界に『適応』させてみせる。矯正だよ」 そう言って、彼はにこりと微笑んだ。 れいむとまりさは何も言えない。言う気にすらならない。端的に言えば、絶望していた。 これから何が待ち受けているのかが凡その所、理解してしまった。『野生動物』に相応しい振る舞いをする矯正・・・それがどういうものなのか。 彼の指導の下、『矯正』日々が今、始まる。 大体は二匹の予想の通りだった。 毎日毎日子供を強制的に産まされ、そして色々なシチュエーションの下、殺していく。 ただ産み捨てる場合、雨の日の場合、寒い日の場合、虫や獣、人間に襲われた場合―――。 赤ちゃんたちの悲鳴が、れいむの心を壊していく。赤ちゃんたちの助けを呼ぶ声が、まりさの精神を磨り減らしていく。 徐々に、徐々に二匹の価値観は壊され、そして新しい価値観を刷り込まれていった。 そして、現在。 「おかーしゃん・・・・・・どうちて・・・・・・」 「ふん、うるさいよ!!!れいむはすっきりー♪できればいいんだよ!!!あかちゃんはひとりでかってにいきてね!!!」 「あんまりやかましくするなら、まりささまがたべちゃうのぜ!!!おまえらちびどもは、とってもおいしいのぜ!!!」 一匹で力無く震える赤ゆに、容赦ない罵倒を浴びせる親ゆ二匹。 言うまでもなく、かつてのれいむとまりさだ。 その表情は醜く歪み、赤子を赤子とも思っていないと言わんばかり。 赤ゆ・・・赤れいむは、多数の姉妹と一緒に産み捨てられた(お兄さんの家の庭に)。 親に会いたい一心でなんとかお兄さんの家に姉妹達と一緒に潜り込んだが、そこで待っていたのが親であるはずの二匹からのこの待遇。 既に半分以上の赤ゆ達は叩き出され、残りは食われた。今両親の前に立つのは、この赤れいむただ一匹のみ。 「おかーしゃん・・・おとーしゃん・・・すりすりしてね・・・」 「んほおおおおおおお!!!まりっざあああああああああ!!!」 「れいぶうううううう!!!れいぶのもぢはだはあいがわらずざいごうなんだぜええええええ!!!!」 泣きかける我が子を全く意に介さず、ネチョネチョと粘液を飛ばしながら交尾に耽る二匹。 今となっては二匹にとってこれが当然の事となっていた。 赤ちゃんは産み捨てる。運がよければ勝手に育つ。だから自分たちはひたすら子を作る。 産んだ後の事などは関知する必要などないのだ。だから目の前のガキもどうでもいい。 「すっきりー!!!・・・・・・ふぅ、おなかすいたね」 「それならあかちゃんをたべればいいのぜ!!ぶちっ!!むーしゃむーしゃ!!」 「お、おとーしゃんなにやっちぇるのおおぉぉぉ!!!?」 れいむの頭に生えた妹達を引き千切り、咀嚼する両親に対して赤れいむは恐怖さえ覚えた。 こんなに赤ちゃん作っているんだから、たまにはこうやって茎の状態からでも食べてもいい。自然界ではよくある事。 もはや二匹の価値観は完全に通常とは逸脱していた。いや、これこそが正しい姿なのか。 「まりさ、いまのあかちゃんたちだけじゃすくないよ!!!このあかちゃんもたべようよ!!!」 「ゆっ!!!いいかんがえなのぜ、れいむ!!!」 「ゆっ・・・ゆあああぁぁぁ!!!おとーしゃんおかーしゃんやべちぇええぇぇl!!!」 言うや否や赤れいむに襲い掛かるれいむとまりさ。 抵抗も出来ずに、噛まれ、潰され、絶命する赤れいむ。 二匹は幸せ。だってこんなに美味しい餌が食べられたんだから。たとえそれが、我が子の餡子だったとしても。 「んほおおおおおおおおおう!!!まりざあああああああああ!!!!」 「れいぶっれいぶうううううううううううううう!!!ゆっほおおおおおおおおおおお!!!」 一息つく間もなく、またネチョネチョと交尾を始める二匹。 惨殺した子供のことなど頭の片隅にも留めてはいない。 だってそれが自然なのだから。お兄さんが言ってた、本来のゆっくりなのだから。 最早理性と呼べるものがあるのかどうかも疑わしい饅頭二匹。 部屋の隅に佇んでいた彼はそんな二匹をじっと見つめている。 そして、ポツリと一言、こう呟いた。 「・・・うーん。これってゲスゆっくりだよなぁ。いかん、矯正しなきゃ」 おわり ――――― 書き溜めです。 要約するとゆっくりにリアリティを持たせたらゲスゆっくりになりました、とこんな感じ。 お兄さんはゲスも嫌いなら不自然すぎるゆっくりも嫌いな頭の可哀想な人です。 ゆっくりが絶滅だって。ゆぷぷ。ゆっくりは勝手に生えてくるのにね!!げらげら!!! このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/955.html
農作業を終えた青年が、自宅に向かって、ゆっくりと歩いていた 不思議な事に、青年の後ろを二匹のゆっくりが、跳ねながら追いかけている その二匹は、ゆっくりまりさと、ゆっくりれいむなのだが、それぞれ帽子とリボンがない 「まつんだぜ!まりさのぼうしをかえすんだぜ!」 「ゆー!れいむのりぼんをかえしてね!」 二匹の飾りは、青年が左手に持っていた 青年の耳には、二匹のゆっくりの叫び声が、はっきりと聞こえているはずだが、青年はそれに答えず、一定の速度で歩いていく 「ゆー!まりさのぼうしをかえすんだぜ!」 「ゆ!ゆ!れいむのりぼんをかえしてね!」 いくらゆっくりが叫ぼうとも、青年はひたすらに無視を続ける ゆっくり達は、なぜ自慢の髪飾りを奪われ、無視されるのか分からなかった 二匹は、滅多に人の近付かない、森の奥深くで、豊富な昆虫や木の実などを食べて、ゆっくりと生活していたのだが ゆっくりぱちゅりーに、人間という生き物が、畑という場所で、美味しいゆっくりできる食べ物を作っている、という話を聞いたため 周囲のゆっくり達が止めるのも聞かず、一度、人間の食べ物を食べに行こうと、人里まで降りてきたのだった 二匹は人里まで降りると、いつも暮らしている森と、全く違う景色に、大喜びではしゃぎまわった 「なんだかすごいばしょなんだぜ!」 「もりにとじこもっててそんしたね!」 そんな会話をしている二匹は、棒を持った、二本足で歩いている生物、すなわち人間を発見した 「ゆゆ!なんかへんなのがいるよまりさ!」 「ゆ!あれがぱちゅりがいってたにんげんだとおもうんだぜ!さっそくごはんをもらうんだぜ!」 ゆっくり二匹は、ぱちゅりーから得た、人間の情報を自分の都合のよいように、歪曲、修正して解釈したため 人間は、美味しい食べ物をゆっくりにくれる生き物、と考えていた 二匹は、青年の前に飛び出すと、元気にあいさつをした、自分達に、美味しいものをくれる相手には、元気よく挨拶してやろうと思ったからだ 「「ゆっくりしていってね!!」」 「さっそくだけどはたけのごはんがほしいんだぜ!」 「おいしいごはんをちょうだいね!」 二匹は、すぐにこの男が美味しいものをくれるだろうと、思っていた しかし、青年は、二匹から飾りを素早く奪い取ると、そのまま歩きだした そして、現在にいたる、れいむとまりさの訴えは、すべて無視され続けている れいむも、まりさも、すぐにでも森に帰りたかったが、髪飾りを奪われている以上、そのまま帰ることはできない 「ゆっくりしてないおじさん!ぼうしをかえすんだぜ!」 「ゆっくりなおにいさん!はやくりぼんをかえしてね!」 悪口を言っても、褒めても男は無視を続ける ゆっくりが喋る、男は何の反応も示さず歩き続ける、そんな状況が十分は続いただろうか、自宅に着いた男は家の中に消えていった ゆっくりは、飾りを奪われたことも忘れて、初めて目にした、人間の家に驚き、感激していた 「でっかいおうちなんだぜ!とってもでっかいんだぜ!」 「ゆゆゆゆ!ここならとってもゆっくりできそうだね!」 そんな会話をしていると、家の中から出てきた人間に髪の毛を掴まれ、強引に家の中へ引きづり込まれた 「いいたいんだぜ!ひっぱらないでほしいんだぜ!」 「ゆぅぅぅ!いたいよ!ゆっくりやめてね!」 若者は、れいむを玄関に落とすと、殺さない程度に踏みつけた 「ぎゅびゅ!!!」 「れいむ!おじさんやめるんだぜ!れいむをいびゅ!!」 まりさが最後まで言わないうちに、男はその頬を平手で打っていた 「い…いたいんだぜ!やめう゛ぅ!」 男は再び、先ほどより少し力をこめて、まりさの頬を平手で打つ 男はそのまま、まりさの頬を叩き続ける、見ようによっては愛嬌のある顔は、平手打ちを喰らうたびに左右に揺れる 「いだい!びゅごめゆ゛っごめんなびゅびゅ!!!」 必死に許しを乞うまりさを無視して、男はまりさの頬を叩き続ける 「うぅぅ!!うぅ!!!!!!」 一方、男の足元ではれいむが、まりさとは比べ物にならない、苦痛を味わっていた 男はゆっくりと、しかし、確実に足に掛ける力を強め続けている 「うぅ…う…ぅぅ」 男から逃れようと、もがけばもがくほど、男から受ける圧力は高まっている 「ゆ!びゅ!!…ぅう…う!!!!」 自分の皮が伸びていく、体内の餡子が押しつぶされていく、抗い様のない苦痛 非力な、れいむの出来ることは、顔を真赤にして、耐えようのない痛みを受けながら、うめき声をあげることだけだった 男は、実に五分間の間、二匹のゆっくりを叩き、踏みつけ続けた 男は、顔を真っ赤にはらしたまりさと、頭が少々へこんだれいむを竹でできた、虫籠ならぬ、自家製のゆっくりかごに入れると、家の中に入って行った 男は食事に風呂を済ませると、二匹のゆっくりの前に、彼らの髪飾りをもって現れた 「ゆ!ぼうしをかえしてだぜ!」 「れいむのりぼんをかえしてね!」 男は、籠の中で騒ぐ彼らの前で、帽子とリボンを玄関に落とすと、それらを思い切り、踏みにじった 「やややめるんだぜ!!!はやくやめるんだぜ!!!!!」 「れいむのりぼんをふまないでね!!!!ゆっくりせずにやめてね!!! しかし、男の感情のない、冷たい瞳で見つめられると、眼の前で大事な帽子を踏みつけられているにもかかわらず、ゆっくり達は、なにも言えなくなった 自分達の、目の前にいる生物が、決してゆっくりの力では、敵わない事は、さすがのゆっくりブレインでも、理解できた 二匹は、震えながら、自分達の髪飾りが、蹂躙されるのを見ているしかなかった 男は、そんなゆっくり達に見せつけるように、何度も何度も飾りを踏みつける 男が足を退かす頃には、二匹にとって大事な、大切な髪飾りはボロボロになっていった 「れいむのれいむのりぼん…」 「いやなんだぜ…かえりたいんだぜ」 男は、滅茶苦茶に踏みつけた髪飾りをそのままに、自分の部屋に戻って行った 二匹は、しばらくの間、己の不幸を呪い、汚され、傷つけられた髪飾りに、涙を流し、人間にすさまじい恐怖を覚えた 二匹は、また男が来るのではないかと、びくびくしながら過ごした 「ゆ…もしももりにかえれたらにどとひとざとにはおりないんだぜ…」 「ゆぅ…にんげんはゆっくりゃよりつよくて…ゆふらんよりもいじわるだよもりにかえりたいよ」 二匹はそのうち眠ってしまった、極度の疲労と恐怖、髪飾りを滅茶苦茶にされた、精神的なショック、空腹などが、彼らを眠りの世界にいざなった れいむは夢を見ていた、子供のころ、姉妹たちと楽しく遊んでいた頃の夢だった 鬼ごっこや、かけっこ、かくれんぼなどをみんなと一緒に、やっている夢 「いたい!いたいよ!!!」 れいむは、髪を引っ張られる痛みで、目を覚ました 男の目線まで釣りあげられると、昨日のまりさが受けていた平手打ちを食らった 「いだ!やびゅ!ゆびゅ!いだいいだいぃぃ!!!!」 何度となく、男に平手打ちを喰らう、下では昨日のれいむの様に、まりさが男に踏みつけられている 「っづう〜…うぅう!!」 まりさの、綺麗な金髪を男の足が踏みにじっている、まりさも、昨日の自分の様に、皮の伸びる痛みと、餡子を押しつぶされる激痛を味わっているのだろう 男は、昨日のより多めに十分間ゆっくり達を痛めつけた ボロボロになったゆっくりを籠に入れると、男はゆっくりの入った籠を持って、昨日二匹に出会った場所に連れて行った 二匹を籠から放り出すと、昨日自分の手で滅茶苦茶にした、二匹の髪飾りを投げ渡した 二匹は、それぞれの髪飾りを咥えると、跳ねることはせず、地べたを這いずりながら、森へ向かって逃げて行った 二匹は、男に背を向けていたため気付かなかったが、男は去っていく二匹をまるで、卒業生を送り出す、担任教師の様な目で、見つめていた 「ふー、彼等もこれに懲りて、二度と人里に下りて来る事は、危険だということを学んだでしょう」 そんなことを言うと、青年は首にかけていた手拭いで、目からあふれ出る、心の汗を拭いとった 彼は自称、愛のゆっくり熱血教師、通称、ゆっくり体罰教師と呼ばれていた ゆっくりに口で言っても駄目だ、彼らに物を教える、最も効果的な方法は肉体言語だ、というのが彼の考え方だった 殴って、蹴って、人間がどれほど恐ろしいか教えてやれば、彼らは金輪際、人里へは下りてこない これで、人間の恐ろしさを知ったゆっくり達は、虐待お兄さんに捕まって虐待されたり、畑のトラップで死ぬ事もなくなる 教育の力で、あの可愛い生徒達は、大自然の中、のびのびと暮らしていく事ができるのだ 「可愛いゆっくりの未来を守るためには、体と体、心と心の、ぶつかり合いが大切なのです」 晴れ渡った青空に向かって、そう呟くと、男は家に帰っていった ちなみに、男から愛のこもった教育を受けた、生徒達はというと、結果的には男の言うとおり、二度と、人里には近づかなかった しかし、大自然の中、のびのびとは暮らしていくことはできなかった れいむは、長く頬を張られ続けたせいで、頬の皮が、柔らかく、破けやすくなっていた ゆっくり体罰教師に、地面に投げつけられたせいで、右頬には大きな穴があき、這いずるたびに、餡子が漏れ出した れいむは自分の体から、命の元が、徐々に流れ出ていくのを感じながら、二度と覚めることのない眠りについた まりさは、柔らかい饅頭の体で、人ひとり分の体重を長い間、かけ続けられたせいか、跳ねることができない体になってしまっていた ミミズのような遅さで、這いまわることしかできない身体では、敵から逃げることも、獲物を追う事も出来ない そんなゆっくりが、厳しい自然界で、生き延びることができるはずがなかった その日のうちに、まりさはれみりゃに食い殺されてしまったそうだ 作:ゆっくりな人 以前書いた虐待 ゆっくりカーニバル 臭い付きゆっくり(上) 臭い付きゆっくり(下) ゆっくり移植 きらーうーぱっく このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/248.html
虐待スレ17の771 んじゃ余計な前置きいらないから、出会ったゆっくりを人間が次々と踏みつぶして駆除していくSSきぼん という天の声を聞いて勢いで書いてみた。 私は野生のゆっくり駆除のために村で雇われたお兄さんだ。 今日も駆除のために鉄底のついた丈夫な革靴を履き 杖とミスドのドーナッツが10個入った紙袋とゴミ袋を持って森に出掛ける。 ドーナッツを食べ尽くさないようにチビチビ食べながら森を歩いていると 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 「はいはい。ゆっくりゆっくり」 親れいむと子れいむ4匹の家族のようだ。 私が食べてるものが気になるのか警戒することなく近づいてくる。 すかさず私は親れいむを踏みつける。 「ぶぎゃ!?」 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛!」 「おがあざあああああんんん!」 「なんでえ゛え゛え゛え゛ぇ゛ぇ゛ぇ!」 「やべでぇぇぇっ!! 」 「なにじでるのおぉぉぉっ!!?? 」 うるさい事を言ってくるが気にせず 子れいむを踏みつけていく。 「もっどゆ゛っぐく゛り゛じだがっだよ゛お゛ぉぉぉ!!」 「ゆるじでえぇぇ!!」 「やだああぁぁ!」 ちっ、2匹の子れいむは踏める範囲から逃げていた。 そこで杖を使い、子れいむを叩く。 「いだいいぃぃ!」 「ゆっぐり゛じだげっががごれだよおおお!!!」 ゆっくり達の断末魔を後にして、また森の散策を始める。 しばらくするとゆっくり達の悲鳴が聞こえてきた。 私と同じことをしている人がいるのかなと見に行ってみると そこには、ゆっくりれいむとゆっくりまりさがゆっくりアリス2匹に襲われていた。 「ぎもちいいよおおお、そろそろすっきりしようねえええええ!」 「ハァハァ!れいむのりぼん、かあいいいよおお!」 「やめでえええええ!!!」 「ずっぎりじだくないいいいい!!」 ヤレヤレと思いつつ、4匹のゆっくりに近づいていく。 ゆっくりアリス達は行為に夢中なのかこちらに気付かなかったが ゆっくりれいむとゆっくりまりさはこちらに気付いたようだ。 「おにいさあああん、だずげでええええ!」 「じにだぐないいい!!!」 助けを求められたならば助けてあげねばなるまい。 大きく踏み出し、ゆっくりまりさを踏みつけ、ゆっくりれいむを杖で思い切り叩く。 「ぐるじいよおおおおおお!!」 「おにいさん、ひどいことしないでええええ!!」 「その苦痛から助けてあげたんだよ」 ゆれいむとゆまりさが潰されたにも関わらず、まだこちらに気付かないゆっくりアリス達。 ほんと性欲魔人だな。 「まりさ!まりさぁぁぁっぁさぶっ!!??」 「すっきりさせぇぇぇぇぇえぐっ!!?」 見ているのも嫌になったので、すぐに踏んで静かにしてあげた。 やっぱ森は静かなのほうが良いよね。 そしてまたドーナッツを食べながら、散策を再開した。 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 1時間ほど歩いているとまた声をかけられた。 振り向いてみるとそこには6匹のゆっくりまりさ一家がいた。 警戒しているのかこちらに近づいてこようとはしない。 だが、逃げようともしない。私が持っているドーナッツが気になっているようだ。 「はいはい、ゆっくりしていってね」 「ここでゆっくりしたいならごはんちょうだいね!」 「おにいさん、おいしいものゆっくりたべさせてね!」 「たべたい!たべたい!」 「たくさんあるから良いよ」 と言って近づこうとすると 近づいた分、後ろに下がるゆっくりまりさ達。 「ん?欲しいんじゃなかったの?」 「それをこっちになげてね!」 「ゆっくりなげてね!!」 「にんげんはこわいからあまりちかづかないでね!」 なるほど。ドーナッツは気になるが警戒心が強いため人間に近づかれるのはイヤなようだ。 だったら人間に近づくなと思うが、警戒心より食欲のほうが強いのだろう。 もっとも私はそんな警戒心のあるゆっくりのためのドーナッツも持ってきている。 箱の隅に置いておいた痺れ薬入りドーナッツを2個手に取り、人数分に千切ってからゆっくり達に投げてやる。 「ほら、みんなでお食べ」 「おにいさん、ありがとおおお!」 「うっめ!めっちゃうっめ!!」 「むーしゃ!むーしゃ!しあわせー!」 「とろーりあまーい!!!」 その様子を眺めていると、薬の効果が効いてきたのか 「ゆっ!ゆっ!からだがしびれてきたよ!!」 「からだがうまくうごかないよ!!」 「なんでええええええ!!!」 薬が効いてきたことを確認すると、ゆっくり達に近づいていく。 「ゆっ!おにいさん、こっちにこないでね!」 「ゆっくりどっかにいってね!」 「まりさたちはここでやすんでいくから、おにいさんはおうちにかえってね!」 そんな声を無視して、近づいてにっこりと笑いながら告げてあげた。 「ゆっくり死んでね」 最初の1匹目はゆっくりまりさ一家に恐怖してもらうために一撃で潰してあげた。 親まりさは声がうるさいので舌と下顎を思い切り踏みつけ喋れないようにした。 残りの子まりさ達は加減をして何度も踏みつけ、徐々に踏み力を強くする。 「ゆー、やめでえええ!」 「な゛に゛す゛る゛の゛お゛お゛お!」 「なんでこんなひどいことするのおおお!」 「じにだぐないいい!!!」 「おかあさん、だずげでえええ!!」 ゆっくり達の絶叫を聞きながら 丹念にそしてすぐには死なないように叩いたり踏んたりしていく。 だが、そんな楽しい状況も長く続かず10分もすると子まりさ達は全員死んでしまった。 「ゅ!ゅ!ゅ!」 親まりさは、舌と下顎を潰されたため、声を上げることも逃げることも出来ず 滂沱の涙を流しながら子まりさが死んでいくところをずっと見ていた。 どれくらい餡子が美味しくなったかなと頬を千切り、中の餡子を食べてみる。 親まりさは体の内部を弄くられて狂ったような体を震わせる。 「う~ん。けっこうなお味で」 「ゅーゅーゅー」 なかなかの美味だったので、ドーナッツの紙袋の中に親まりさの餡子を1/4ほど入れ持って帰ることにし 「あとは森の生物にゆっくり食べられてね」 とだけ言い残し、日も傾きかけてきたので帰ることにした。 親まりさは泣きながらこちらに何か言おうとしているが喋ることが出来ず唸っていた。 意識を残したまま放置され、森の虫たちにゆっくり食べられ苦しみながら死んでいくことだろう。 私はゆっくりまりさが嫌いなのだ。 帰る途中でまたゆっくりれいむ一家に出くわした。 美味しいものを持っていると匂いに釣られてゆっくり達が寄ってくるから笑いが止まらない。 「これをあげるよ」 と言って、使わなかった残りのしびれ薬入りドーナッツを投げてやると 一目散に落ちたドーナッツに駆け寄るゆっくりれいむ達。 生存本能より食欲のほうが勝ってるってのは生物としてどうなんだろうなと思いつつ 動けなくなったゆっくりれいむ一家を用意したゴミ袋に詰めていく。 「さて、家に戻ってこいつらをどうやって料理するかな」 fin このSSに感想を付ける